ダイアン津田「長袖をください」が流行語ノミネートの衝撃、なぜ選ばれたのか

「ゴイゴイスー」のポーズをとるダイアンの津田篤宏

今年の「2025 T&D保険グループ新語・流行語大賞」』のノミネート30語が5日、発表された。今回も、「トランプ関税」や「物価高」「古古古米」といった国内外の社会情勢が色濃く反映される中、目を引いたのが「長袖をください」。お笑いコンビ、ダイアンの津田篤宏が「水曜日のダウンタウン」(TBS系)の企画の中で放った言葉だが、なぜこの言葉が流行語候補となったのか。

ノミネート30語は「現代用語の基礎知識」(自由国民社発行)が発表した。発表されたノミネート語は以下の通り(50音順)。

「エッホエッホ」「オールドメディア」「おてつたび」「オンカジ」「企業風土」「教皇選挙」「緊急銃猟(クマ被害)」「国宝(観た)」「古古古米」「7月5日」「戦後80年(昭和100年)」「卒業証書19・2秒」「チャッピー」「チョコミントよりもあ・な・た」「トランプ関税」「長袖をください」「二季」「ぬい活」「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」「ビジュイイじゃん」「ひょうろく」「物価高」「フリーランス保護法」「平成女児」「ほいたらね」「麻辣湯」「ミャクミャク」「薬膳」「ラブブ」「リカバリーウェア」

流行語大賞候補、「長袖をください」の背景

トランプ大統領をめぐる「トランプ関税」や、静岡県伊東市の騒動をめぐる「卒業証書19・2秒」、備蓄米や米価高騰にからむ「古古古米」、さらに日本初の女性首相となった高市早苗首相が自民党総裁就任時に語った「働いて働いて働いて働いて働いてまいります/女性首相」など、時事ネタが並ぶなか、「えっほえっほ」や「チョコミントよりもあ・な・た」といったSNS発信の流行語などもノミネートされた。

そんな中でも異色なのが「長袖をください」だ。これは、「水曜日のダウンタウン」の人気ドッキリ企画「名探偵津田」で、津田篤宏が発した言葉だ。ドッキリの仕掛け人から、新潟に向かうことを告げられた津田。しかし、翌日から沖縄ロケと聞かされていたこともあり、用意しているのは半袖ばかり。長袖をユニクロで買いたいと訴えても聞き入れてもらえない状況で、このままでは命の危険があると感じた津田が、感情を押し殺して発したのがこの言葉だった。

ダイアン津田の一言が流行語候補に

「ネット上では、このシーンが切り取られて拡散されました。番組上でも、屈指の名シーンだと指摘する声も少なくありません。この発言から、津田さんはユニクロのネットCMや新聞広告などに出演することになりました。それだけインパクトのあったワードであることは間違いありませんが、それでも、まさか一バラエティー番組の発言が流行語としてノミネートされるとは」と民放関係者は驚きを隠せない。

SNSでも「流行語大賞候補に「長袖をください」が入っていることに大ウケしている」「『長袖をください』入ってる!笑」「流行語 候補に『長袖をください』笑うしかない」と反応も多い。また芸人の「ひょうろく」もノミネートされたが、こちらも「水曜日のダウンタウン」への出演で注目されたことから、「実質水ダウから2つノミネートされてる」との指摘も。

「津田さんは、大阪から東京に拠点を移した後も当初は苦戦していましたが、ここ2年ほどで大きくブレークし、いまや飛ぶ鳥を落とす勢いの人気芸人となりました。バラエティー番組への出演だけでなく、ドラマ出演、役所広司さんや深津絵里さんとのCM共演などタレントのランクも上がり続けています。流行語大賞は、授賞式に選ばれた言葉の本人や関係者が登壇しますが、上り調子の人気芸人である津田さんに登壇してもらえれば、話題性も高く、盛り上がるという狙いも透けてみえてきます」と芸能ライターは話す。

これで流行語のトップ10に入れば、本当に「ゴイゴイスー」だ。

🔳津田篤宏(つだ・あつひろ)お笑いコンビ「ダイアン」のツッコミ担当。1976年5月27日生まれ、滋賀県出身。中学校の同級生だったユースケとともに1999年にNSC(吉本総合芸能学院)に入学。2000年にコンビ結成。2006年に第35回上方お笑い大賞新人賞を受賞。「M-1グランプリ」では2007、2008年に決勝進出し、2009年には上方漫才大賞の新人賞に輝く。2018年には上方漫才大賞を受賞する。2018年から東京に進出。主なギャグに「ゴイゴイスー」がある。現在「フェイクマミー」(TBS系)に出演中。