東急脱線事故受け国が点検指示 JR西日本でも天王寺・高槻など4駅で信号システムに設定不備判明し改修 阪急などでもミス判明

先月、川崎市高津区の東急電鉄で起きた脱線事故を受けて、国は全国の鉄道事業者に信号システムの点検を指示しました。点検を実施したJR西日本は天王寺駅や高槻駅など4駅で不備が見つかったと発表しました。

先月5日、東急田園都市線で起きた衝突脱線事故では駅の信号システムに不備があったことがわかっていて、国土交通省は全国の鉄道事業者に緊急点検を指示しました。

指示に従ってJR西日本は先月14日から新幹線の25駅を含むおよそ700駅を対象に点検を実施し、京阪神エリアのおよそ200駅についてはきのう正午までに点検を終えました。点検の結果、次の4つの駅で信号システムの不備が見つかったと発表しました。
・天王寺駅
・高槻駅
・芦屋駅
・土山駅

東急電鉄の事例と類似する不備が判明したのはいずれも線路の分岐に近い位置に列車の位置を把握するための「軌道回路」が設置された場所でした。この軌道回路上で列車が停止すると車体が線路からはみ出し、隣の線路を走る列車の進行を妨げるにも関わらず、信号システムは後続列車に線路への進入を許可するよう設定されていたということです。

JRによると4つの駅ではこれまでに列車が接触するなどの事故は起きておらず、点検結果を受けて先月末までに改修工事を終えたため現在は安全性に問題ないとしています。

また、今月末までに残りのおよそ500駅の点検を終える予定だということです。

同様に国の指示を受けた行った点検では、
・阪急電鉄の桂駅
・神戸電鉄の鈴蘭台駅
でも類似の設定ミスが見つかりました。