クマの出没相次ぐ勝山市 朝晩のウォーキングにと「ジオアリーナ」を午前6時から開放 市内では2度の緊急銃猟 福井

全国でクマの出没が相次ぎ、人身被害も過去最悪のペースとなっています。福井県内でも、人身被害を防ごうと勝山市では朝晩の屋外でのウォーキングの自粛を呼び掛け、替わりに運動ができるよう体育館を開放する取り組みを始めました。

勝山市内では、9月から11月12日までに例年の同時期の2倍となる101件の出没情報が市に寄せられています。
   
市街地にもクマが出没し、10月からこれまでに2回、市の判断で発砲を許可する緊急銃猟が実施されました。
   
こうした中、勝山市ではクマに襲われる被害を防ごうと、出没が増える朝晩のウォーキングを自粛するよう10日から呼び掛けています。

それに伴い、市民が早朝の運動を引き続き行えるように、市の体育館ジオアリーナを通常より3時間早い午前6時に開館し、館内の1周200mのランニングコースを開放しています。
 
利用している市民からは「クマ怖いから、ここで運動すれば安全」「建物の中に入ってくるとクマの心配がない。安心して運動できる」と好評です。

勝山市職員の多田喜代彦さんは「市内でクマの目撃情報が多数出ている。朝しか運動できない人は、ここで運動してもらえたら」と話します。
   
また、ジオアリーナでは入口付近にラジオを設置して24時間流したり、クマの侵入を防ぐため入口の自動ドアを手動に切り替えたりと、対策を強化しています。