
中国軍の広報X(ツイッター)が19日、高市早苗首相が「火遊び」して、炎から出てきた悪霊のような魔物に襲われそうになっているイラストを投稿した。
高市首相が台湾有事の最悪ケースを想定して「存立危機事態になり得る」と国会発言して中国側が猛反発している件で、中国軍広報Xや中国外交部報道官Xには連日、高市発言を批判する文面などが投稿されている。
日本語で「われわれは日本に告げる 台湾問題で火遊びをするな 火遊びをすれば必ず身を滅ぼす 中国外交部報道官 11月13日」「日本側が歴史の教訓を深く汲み取らず、あえて危険な賭けに出たり、更には軍事的に台湾海峡情勢に介入したりすれば、必ず中国人民解放軍の鉄壁の前で、粉骨砕身になり、多大な代償を払わねばならない。中国国防部報道官 11月14日」と抗議文が記された画像も投稿されていた。
今回のイラストでは、高市首相が燃やしているのは本で、「Constitution(憲法)」と書かれ、皮肉も効かせている。
19日のフジテレビ「サン!シャイン」に出演したキヤノングローバル戦略研究所上席研究員の峯村健司氏は、今回の問題を「習近平国家主席の怒りが120%まで高まっている。シャレにならない」と分析。「(中国側の)文言もやり方も、これまで中国を20数年を見ている中で、見たことないような気持ち悪さを正直感じます」と語った。
意図的に落としどころを探るようなやり方ではないとし、「今回、軍が表に出てきているのが非常に気持ちの悪さのひとつです。軍のSNSが日本語で批判したりとか、これまでにない動きで、今後、軍事的な日本へのプレッシャーが強まることのサインとみたほうがいいと思います」と述べた。