
11月16日にチャリティーイベントを開催した前田健太投手(Instagramより)。右は参加者提供
「今後、どこの野球チームに入るんですか?」──カープのユニフォームを着た子どもの際どい直球質問に苦笑いを浮かべたのは、来季日本球界に復帰する意向を示している“マエケン”こと前田健太投手(37)だった。
経験豊富な前田投手を巡って巨人、ヤクルト、DeNA、楽天の争奪戦となっているなか、11月16日に都内で行われた『前田健太チャリティイベント2025~こどもたちの未来のために~』に出席。集まった参加者約250人を前に揺れる本音を吐露する場面も──。
「子供たちの未来を応援する」という趣旨のもと、同チャリティイベントでは難病と向き合う子どもやその家族を支援するためのオークションやトークショーが行われた。イベントの参加者が語る。
「前田投手のグローブ、スパイクなどが出品された展示ブースには人だかりができるなど、大いに賑わっていました。オークションには広島東洋カープ時代からデトロイト・タイガース時代までのユニフォームも出品展示されていましたが、やはり2016年から4年間在籍したドジャース時代の背番号“18”ユニフォームが人気のようでした。
なかには、ロサンゼルス在住時代に夫婦で親しくしていたというB’zの松本孝弘さんや氷室京介さんの奥さんからの提供品なども展示されていて参加者を驚かせていました」
盛り上がりをみせたオークション後、前田投手のトークショーがスタート。かつての活躍シーンの映像がスクリーンに映し出されるなか前田投手が登場。会場には大きな拍手が。
「司会者が今までに印象に残っている試合について聞くと、前田投手は『広島市民球場の最終戦で勝ったことと、マツダスタジアムでの一勝目(こけら落とし後)が僕なので』と明かし、またメジャー挑戦で苦労したことについては、『英語ですかね。今はペラペラですけど(笑)。
メジャーを目指している子どもも多いと思いますけど、英語やっといたほうがいいね。それだけは言える。野球の練習より英語の勉強しといた方がいいんじゃないかと』と、アドバイスを送っていました」(同前)

オークションには広島東洋カープ時代からデトロイト・タイガース時代までのユニフォームも出品展示されていた(Instagramより)
緊迫の質問コーナー
そして、“事件”は前田投手への参加者の質問コーナーで起きた。カープのユニフォームを着た子どもが質問する。
──今後、どこの野球チームに入るんですか?
前田投手「今、質問当てるときに赤いユニフォームを着ている人には当てないように、と言おうと思ったんですけど(笑)。どこのチームに入るかここで言ったら大変なことになるんで。でも本当に決まってないので。目を見て、嘘ついてないでしょう(笑)?。
決まってたらサプライズで言おうと思ってたんだけどね。もうちょっと待っててね。1カ月くらいしたら(報道で)出ると思うけど」
子どもの真っすぐな質問にタジタジの前田投手。しかし、ファンにとってやはり気になるのは来季の移籍先。大人の参会者からは、さらに胸元をえぐる質問が浴びせられた。
──自分は巨人ファンなんですけど、前田さんが考える巨人の魅力はなんですか?
前田投手「どういうこと? 俺は(巨人に)入ってないから魅力も何も分からないんですけど……」
司会者「まだ入ってませんしね」
前田投手「まだ入ってないって、なんですか(笑)。俺が(巨人に)行くみたいじゃないですか! でも外から見ただけですけど、(同学年の)田中将大と坂本勇人がいるので、その2人がいるチームは魅力的だなと思いますし、自分がカープで戦っていた頃は、勝たなきゃいけない、チームがみんなそんな思いで戦っていたというところがチームとして嫌でしたね。
2、3位でなく、優勝を目指していた、魅力的というか凄い集団だなと思いながら戦っていました。いろいろ話を聞くと給料面とか食堂の食べ物がいいとかドームは涼しいとか思ってましたけど(笑)」
際どい質問に戸惑いながらも、真摯にファンと向き合っていた。11年ぶりの日本球界復帰となる前田投手は来季、どの色のユニフォームに袖を通すのだろうか。