
NHKは21日、都内の同局放送センターで、2027年度前期の連続テレビ小説の制作発表会見を開催した。タイトルは「巡る(まわる)スワン」で、脚本はお笑い芸人のバカリズム(49)が担当。ヒロインは俳優・森田望智(みさと=29)がつとめる。現役の芸人が朝ドラの脚本を担当するのは史上初で、長野県諏訪市と諏訪湖周辺をイメージした架空の街「長野県佐和市」が主な舞台。森田が演じる、生活安全課につとめる警察官をとりまく日常を描くオリジナルストーリーとなる。
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今作ではお笑い芸人のバカリズムが担当するが、発表済を含めた全116作で、芸人を本業とする人間が担当するのは初めてとなる。
芸人「経験者」であれば、2016年度前期「とと姉ちゃん」の脚本を手がけた西田征史氏が該当する。西田氏は1995年、佐野忠宏(現映画パーソナリテティー・コトブキツカサ)とお笑いコンビ・ピテカンバブーを結成。00年に解散し、俳優業などを経て脚本家となった。
その他では、13年度前期「あまちゃん」を手がけた宮藤官九郎氏や、85年度前期「澪つくし」のジェームス三木さんはマルチタレントとしても活躍。02年度後期「まんてん」のマキノノゾミ氏は、かつて俳優として「劇団M.O.P.」を主宰しており、所属俳優のキムラ緑子と結婚している。
連続テレビ小説の脚本を複数回担当した脚本家は多いが、最多は橋田壽賀子さんの4回。68年「あしたこそ」、83年「おしん」、92年前期「おんなは度胸」、94年後期から95年前期「春よ、来い」を手がけた。