11月3日に北海道の札幌市営地下鉄で発生した停電は、アルミ製のバルーンが引き起こしたものだった。
調べてみると、ほかの交通機関でも同じようなトラブルが多発していることがわかった。
3日、約8万2000人が足止めをくった札幌市営地下鉄東西線の停電。
原因は乗客が持っていたアルミ製のバルーンだった。

札幌市交通局によると、風に飛ばされたバルーンが電線に接触し、ショート。

ショートの痕跡ははっきりと残っていた。
このため安全装置が作動し停電したものとみられている。
札幌市の地下鉄でアルミ製のバルーンによる停電は初めてだ。
「こういう事例というのはなかったものですから、原因の解明にも時間を要してしまった」
「(アルミ風船は)電気を通すものですので、電車線に触れると今回と同じような事象が起きる」(いずれも札幌市交通局電気課 鎌田浩伸電力係長)

東西線は上の部分に電線が設置されているため、バルーンなど飛ぶようなものには影響を受けやすいという。
「東豊線と東西線は天井部分に電車線がついておりまして、南北線は走行路の横に電車線がついている形になります」
「落とし物をした場合は駅員さんに取っていただけるようお願いいたします」(いずれも札幌市交通局電気課 鎌田電力係長)

アルミ製のバルーンによるトラブルは、札幌市の市電でも…。

2025年8月、バルーンが電線の設備に引っかかっているのを運転士が発見し、市電は一時運転を見合わせた。
札幌市交通事業振興公社によりますと、バルーンが接触しても市電が停電する心配はないものの、走行に影響が出るため毎日点検を行っているという。

一方、東京都の地下鉄はバルーンによる影響が多発していた。
「東京メトロ」によると、過去5年間でアルミ製のバルーンが駅構内で24件発見されている。
お祭りやイベントなどで手にするバルーン。
交通機関を利用する場合は注意が必要だ。
