2025年7月に九州運輸局から受けた改善指示に対し、熊本市交通局が10月31日に最終報告書を提出した。井芹交通事業管理者は組織の改善へ、新たな決意を述べた。
運行トラブル相次いだ熊本市電
2025年3月に起きた市電同士の追突事故など、運行トラブルが相次ぐ熊本市交通局に対し国交省・九州運輸局は、保安監査を実施。前の車両に追従して走行する際の速度に関する実務検定をクリアしないまま運転させるなど、運転規則違反3件について、7月に改善指示を出していた。

これを受け熊本市交通局は再発防止策をまとめ、9月に提出した中間報告書に続き、10月31日に『最終報告書』を九州運輸局に提出した。

井芹和哉交通事業管理者は「(最終報告書を進めるには)何よりトップである、私の強い決意が一番大事と思っているので、私を先頭に『市電が生まれ変わった』と言われるように頑張っていきたい」と述べた。

最終報告書で、熊本市交通局は『恒久対策』を追加。まず、これまでの教育訓練規定を改定し、運転に関わる職員だけでなく、事業管理者以下全職員を対象とした安全教育の実施を挙げた。

そして改善指示を受けた違反に関しても、実務検定要綱の改正など、それぞれに対策を明記。また、人員不足に伴う運転士の負担も大きくなっているとして、人員増加の検討も進めるなどとした。
(テレビ熊本)