
俳優で歌手の北山宏光(40)が7日、東京・明治座で主演舞台「醉いどれ天使」の初日に、俳優・渡辺大(41)らと出席し取材会を行った。
名匠・黒澤明監督と俳優・三船敏郎が初めてタッグを組んだ作品で、やくざ・松永役で6年ぶりの主演舞台となる北山は「深作さんから頂いた演出だったり、本の読み方だったり、読み方のパズルがやっとそろっていくので、それを届けられる喜びをかみしめながら初日を迎えたい」と胸を躍らせた。
戦後の混とんとした時代に生きる人々を描いた作品で演出を手がけた深作健太氏は見どころについて「北山さんの咳ですね。結核という当時のパンデミックを背景としていますが、僕たちもコロナのパンデミックを経験して、当時は治らない病で、北山さん演じる松永が生きようとしている体の変化をすごく繊細に丁寧に作られている。咳の一つ一つを見届けて頂けたら」と明かした。
座長を務める北山について共演の大鶴義丹(57)から「絶対に疲れた顔をしない。信頼感がある。熱くても熱いと言わない。寒くても寒いと言わない」と絶賛されると北山は「このキャストでないとできない作品になっていて、ショウアップされていたり、とてもロックに演出されていたり、とはいえ、お芝居の重さは失われていない。楽しんでもらえるメッセージを受け取ってもらえる作品になっている」とPRした。
東京公演は23日まで。愛知・御園座公演は28~30日、大阪・新歌舞伎座公演は12月5~14日まで。