国民民主党の榛葉幹事長は参院予算委で高市首相と片山財務相を「最恐コンビ」と称し、和やかな雰囲気を演出しました。国民民主党は「対決より解決」の姿勢を強調し、与党が過半数を割る中で協力を重視しています。
国民民主党の榛葉賀津也幹事長は12日の参院予算委員会で、質疑の冒頭に高市早苗首相と片山さつき財務相を「最恐コンビ」と述べ、場内の注目を集めた。高市、片山両氏もつられて笑うなど、まるで落語の「まくら」のような「榛葉劇場」は、野党として「対決より解決」を掲げてきた国民民主党のアピールもしっかり印象づける滑り出しとなった。
その2分37秒のやりとりを再録する。
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「最恐コンビ」発言で国会が笑いに包まれた瞬間
【榛葉氏】
昭和100年、戦後80年、自由民主党結党70年、そして国民民主党結党5年ですが、総理。いま国会がね。大きく変わってますね。その象徴が高市総理であり、片山さつき財務大臣だと思っているんです。
ニッポン初の女性総理のみならず、日本初の、大蔵時代から初の女性財務大臣。これね、女性だからすごいんじゃないんです。実際に政治を動かして、結果をだして、党派を超えて、政策を実現しよう。その推進力が、私はお二人すごいと思っているんです。
いま、高市・片山このコンビはね。“さいきょうコンビ”と言われているんですよ。
あの、さいきょうの「きょう」はね。最も強いだけじゃなくて、最も恐れられてってう最恐(場内笑い声。高市、片山両氏も笑みがこぼれる)。
ネット上でこう言われているんですけど、総理大臣、財務大臣、この評価どう思いますか(場内笑い声)
ー高市早苗内閣総理大臣
いやあ、残念です。あの、恐ろしいほうの字だったんですね。あのう、とある世論調査で、あの、支持しない理由、えー、「人柄が信頼できない」が1位になってたんで、「わたしってそんなに性格悪いんかなあ」と夫に言っていたところでございましたけれども。
まあ、強いほうの最強コンビで頑張ってまいります。
ー片山さつき財務大臣
あのう、静岡で2005年以来、本当にいろんなことでご指導していただいている榛葉先生、榛葉委員に、私まで言及していただいて大変ありがとうございます。私は総理にひたすらついてまいりますので(と高市首相の方を一瞬、振り返り)、ご指導よろしくお願いします」
過半数割れ国会で「理解ある野党」の存在感示す
ー榛葉賀津也君
わたしは、最恐、恐れられているっているのは、国民のために仕事をする、それを邪魔するみなさんからすると、最も恐れられている。
つまりは国民サイドに立った、私はお二人であってほしいと思うし、私はそうだと信じてるんですね。
国会が大きく変わって、高市内閣の支持率は極めて高いですけれども、国会の現状は、与党は衆参で過半数割れなんです。
したがって、理解ある野党、ここの理解なくして、政治は前に進まないんですね。
で、国民民主党は野党でございますけども、国家国民のために、しっかりと政治を前に出していく、そのために協力できるとこは、しっかりと協力していきたいと思います。
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SNS上では、榛葉氏の「つかみ」で政治を身近に感じたり、評価したりする声が相次いでいる。
「なんか榛葉さん珍しく上がってるね。やはり最恐コンビなんだね。」
「マジで笑った!高市さんの返し最高!榛葉さんもネットの反応よく見てるな~(笑)最強コンビ最恐説、確かに納得しちゃうかも。このやり取り、もっと見たかった!」
「いやいい話!この人が代表になった方が良い!」
一方、「そんなに媚び売るなら連立組むなりして与党になればよかったじゃん。変にヨイショして気持ち悪いんだよ」「立憲の鹿質問は時間の無駄と叩くなら榛葉のほうがよほど時間の無駄」といったポストもあった。
■榛葉賀津也(しんば・かづや) 1967年4月25日生まれ。静岡県出身。国民民主党所属の参議院議員(5期)、同党幹事長(初代)。静岡県立掛川西高校卒業後、米オタバイン大学政治学部・国際問題研究学部に入学。イスラエルのテルアビブ大留学を経て、オタバイン大学卒業。イスラエルのエルサレム・ヘブライ大学大学院国際政治学部に留学。2001年第19回参議院議員通常選挙に民主党公認で静岡選挙区から出馬して初当選。民主党政権時代に防衛副大臣、外務副大臣など歴任。2018年、国民民主党の結党に参加。2020年、新・国民民主党で幹事長に就任した。

