
知床遊覧船沈没事件の初公判が今日、北海道の釧路地裁で始まり、20人の乗客が命を落とし、6人が未だ行方不明の中、運行会社社長の桂田精一被告が無罪を主張しています。この事故は2022年4月、悪天候の中で発生し、観光船はレト半島沖で沈没しました。事故の発生を予見できたかが、今回の裁判の最大の争点です。
桂田被告は、船長から「荒れる前に引き返す」との指示を受けたとし、「それならいいだろうと思った」と述べました。しかし、検察側は、当時発表された気象警報や運行基準を考慮すれば、桂田被告は事故の危険を予見できたと主張しています。彼の側の主張に対し、被害者家族は怒りをあらわにし、「本当にふざけんな」と叫びたくなる思いを抱いています。
事故から3年半が経過し、初公判を迎えた被害者家族は、長い道のりを経てこの日を迎えたことを明かしました。桂田被告は、事故発生後に何度も謝罪会見を行ったものの、事故の責任を問われるのは初めてです。裁判は今後、19人の証人尋問を経て、来年6月17日に判決が言い渡される予定です。この事件の結末が、被害者家族の心にどのような影響を与えるのか、注目が集まっています。