
14日の参院予算委員会で、立憲民主党・古賀之士議員が、「賃上げ」をテーマに、石破政権が掲げた「最低賃金を2020年代に全国平均1500円」という目標について質問した。
高市早苗首相は「将来いくらくらいと、明確にこの目標と示すのは難しい。政府として統一したものは今ございません」と述べた。
古賀議員が「一時期、時給1500円を目指すと言っていた内閣も確かあったやに記憶しているが、今はないのか?」と聞いた。
ここで13日の答弁で、共産党・小池晃書記局長に詰められて答弁がグダグダになり、高市首相にも「しくじった」とイジられた「しくじり大臣」こと城内実・日本成長戦略担当相にリベンジ機会が回ってきた。
答弁書をガン読みしながら、「高市総理から、賃上げ環境整備担当大臣である私に対して、物価上昇を上回る賃上げが継続する環境整備に向けた戦略策定の指示があり、この戦略の中で最低賃金を含むこれまでの政府決定の対応について経済動向も踏まえて今後具体的に検討していくということであります」と述べた。
前日13日は政策の具体案を聞かれ「しっかりと…まあ…色々とあるとは…」「さまざまなやり方が…」とグダグダになり、藤川政人委員長が「もういいです、総理に答弁いただきます」と交代させられたが、今回はまずは無難に答弁。
しかし、古賀議員が「1500円というのはなくなっちゃったと?」と詰めはじめると、城内大臣は「はい、はい、繰り返しになりますが、最低賃金を含む今後、今後の政府決定の対応につきましては今後の経済動向等を踏まえて具体的に検討していくということであります」と述べた。
議場がザワつき、委員長席に委員が集まって協議が始まり、審議がストップ。答弁やりなおしに。
城内大臣は「繰り返しになりますけれども、撤回するとは申し上げておりませんで、今後、経済動向等を踏まえて具体的に検討していくということであります」と述べた。
古賀議員が「明確なご答弁をいただけたほうが良かったと思います」として、詰め寄ると、今度は高市首相が答弁に立ち、「やはり経済動向を踏まえてというお答えしかできません。物価高を超える賃上げを目指す。これまでの目標より高くなる可能性もあるし、外的要因で難しいこともある。今必ずいつまでにいくらと申し上げるわけにいかない。金額を申し上げてしまいますと、地方も含めた中小企業などにも丸投げしてしまうことになる。それは無責任」と返した。
野次も飛ぶ中、古賀議員が「これ事実上の時給1500円撤回と言わざるを得ない。是非、具体的数値を」と指摘した。
ニコニコニュースの中継動画では、「大丈夫か」「城内ピンチ」「しくじり大臣」「城内ガンバ」「昨日の挽回を」のコメントが流れ、盛り上がった。