
シンガー・ソングライターの松任谷由実(71)が17日、東京・府中の森芸術劇場どり~むホールで全72公演の全国ホールツアー「THE WORMHOLE TOUR 2025-26」をスタートした。
18日に発売となる40枚目のオリジナルアルバム「Wormhole / Yumi AraI」を携えてのコンサート。「ジャコビニ彗星の日」で幕を開けると、MCで異なる時空や多次元をつなぐトンネル“ワームホール”について説明し、ツアーのテーマは「私が私に逢いに行く夢」だと話した。
最新アルバムは「AIと人間の共生」がテーマ。過去の声から現在の声をAIにラーニングさせて「第三の声=Yumi AraI」を生成し、さらに現在の生声をコラージュしたものだが、「ライブでの表現は今のテクノロジーでは間に合いません。だから今回はAIはなし」という。
「岩礁のきらめき」「天までとどけ」「CINNAMON」で盛り上げると、デビュー時の代表曲「ひこうき雲」では、当時の姿がスクリーンに映し出される感動の演出で魅了した。
アンコールのMCでは「時間の中で変わらないということは変わり続けるということ、肉体は変わっても、私はユーミンのままであり続けます」と宣言。「そのためにはVRでも何でもやろうと思うけれど、やっぱりライブのこの会場のこの瞬間は最高!毎回思うけどこの瞬間を宝物のようにいつまでも記憶に留めておきたいです。だから本当にありがとう」と感謝を伝えた。