白木彩奈は“あの頃のガッキー”にも通じる輝きを放つ

白本彩奈(「絶対零度~情報犯罪緊急捜査~」/フジテレビ系)

白本彩奈(C)日刊ゲンダイ

沢口靖子の月9初主演という異色のキャスティングが話題の「絶対零度~情報犯罪緊急捜査~」(フジテレビ系・毎週月曜夜9時~)。板谷由夏が日本初の女性内閣総理大臣(どこかで聞いたことがあるフレーズだが、現実での実現よりもドラマの放送開始のほうが少し早かった)を演じているが、その一人娘・カナ役で出演するのは白本彩奈。

実年齢は23歳だが、今回は高校3年生の役で、セーラー服の制服(メガネあり)が似合っている。

月9ドラマ出演は、春クールの「続・続・最後から二番目の恋」に続き、今年2回目。「最後から二番目の恋」には、2012年に放送されたシリーズ第1作からずっと、中井貴一の娘役で出演してきた。

彼女はかつて小中学生向け番組「すイエんサー」(NHK Eテレ)や「おはスタ」(テレビ東京系)で活躍したので、若い世代の知名度は高い。だが、大人のドラマファンにとっては「この大人っぽくて演技がうまいコは誰なんだ?」という謎めいた存在だろう。

2002年5月14日生まれ、東京都出身。日本人の父とベラルーシ人の母の間に生まれ、3歳からモデル活動を開始。2017年にはアマゾンプライムビデオで配信された「仮面ライダーアマゾンズ Season2」でヒロイン役。

最近では新海誠のアニメ映画を松村北斗の主演で実写映画化して10月に公開された「秒速5センチメートル」で森七菜の親友役を演じた。

彼女に初めてインタビューしたのは、今年3月に休刊した徳間書店の雑誌「月刊エンタメ」の2015年8月号の取材だったが、クールな役を演じることが多いのに対して、「私に実際に会った人には、そういう子じゃなかったんだ、って言われます」と話していた。

10年が経過したが、クールな役を演じる機会が非常に多いというのは、今も変わらない。今回の「絶対零度」でも、政界の仕事に忙しい母に反発する役柄だ。見た目も含めて、クールな役を演じさせたくなる雰囲気を持っているのかもしれない。

白本彩奈は、2024年に、木村佳乃、松坂桃李、菅田将暉、趣里、小芝風花らの実力派が所属する芸能事務所「トップコート」に移籍した。演技の実力と将来性が買われての移籍とみて、間違いない。

9月からCM出演している江崎グリコ「ポッキー」は、2006年には新垣結衣が起用されて大ブレークした。新しい時代を感じさせる白本彩奈のポジティブでパワフルな輝きは、あの頃のガッキーに通じるものがある。