フワちゃん、プロレス本格転向で復活も不安が消えない“バイト15回クビ”の悪癖と“苦手なこと”
「ヤバい女になりたくない」そうおっしゃるあなた。有名人の言動を鋭く分析するライターの仁科友里さんによれば、すべてのオンナはヤバいもの。問題は「よいヤバさ」か「悪いヤバさ」か。この連載では、仁科さんがさまざまなタイプの「ヤバい女=ヤバ女(ヤバジョ)」を分析していきます。 第114回 が団体『スターダム』に入団し、プロレスラーとしてスタートすることを発表しました。と言えば、芸人やす子さんへのSNSでの問題発言が原因で芸能活動を休止。活動休止前の2022年もプロレスに挑戦し、高い評価を得ていたことから、今回の転身が決まったのかもしれません。 と言えば、大御所の芸能人に対してもタメ口を利くところがウケていましたが、今回の謹慎期間に「敬語も学びました」と、生まれ変わったことをアピールしていました。なりに思うところはあったのでしょうが、反省して敬語が使えるようになったとて、私にはプロレスの世界がにむいているとは思えないのです。 バイトを15回クビになった 2020年はの絶頂期だったと言えるでしょう。この年には「ユーキャン新語・流行語大賞」トップ10に選出されました。授賞式では「あたしが2020年のリーダーになっちゃったってことだから、マジで嬉しい」と発言するなど、まさに天下を獲った感がありました。しかし、ここにくるまでのは苦労があったそうで、バイト中によく怒られており、15回クビになった経験があるそうです。同年12月11日放送の『あざとくて何が悪いの?』(テレビ朝日系)では、は怒ってくる厄介な先輩を3つにタイプ分けして、怒られたときに精神的にダメージを受けないようにしていると話していました。 タイプ1 「俺はいいけど」な先輩 は居酒屋でバイトをしていたそうですが、男性の先輩に「ニューヘアスタイル超かわいいね」「私のおすすめのヘアピン、絶対つけたら超かわいいと思うよ」とタメ口で外見について言及。としては「よかれ」と思ったのかもしれませんが、実はこの先輩、髪型を変えていないそうなのです。タメ口にくわえて、髪を切ってもいないのに切ったと決めつけられてバカにされたと感じたからではないでしょうか。先輩は「いい加減にしろよ」「俺はいいけど、ほかの人だったら、マジギレされるよ」と言ってきたそう。 一般論で言えば、ここまで言われたら謝る、もしくはもう言わない選択をすると思いますが、は違う。「俺はいいけどと言われても、うのみにするな。フツウにキレてるぞ」と「先輩には騙されない」とばかりの言い方をしていました。フツウは先輩にはそういうヤバいことを言わないんじゃないでしょうか。 タイプ2 過去のことを蒸し返す先輩 はお客さんに出す料理を運ぶ際につまみ食いするというヤバい癖が抜けず、それで先輩によく怒られていたとのこと。そのときに「そう言えばおまえさ、先月もお客さんが飲み物をこぼしたとき…」というふうに過去のことを蒸し返して注意されることがあったそう。 対処法として、「先輩が機嫌のいいときに、バレる前に謝りにいくこと」を挙げていました。先手を打って「あまりにおいしそうなので、さっき1個つまんじゃないました。ごめんなさい」と謝るそうですが、つまみ食いをやめるという発想にならないのが不思議です。 タイプ3 気分屋激ギレタイプ バイト後に親しい先輩と飲みに行く約束をしていたですが、がハンディ(注文を受けるための携帯型端末)を所定の場所に戻していなかったことを注意され、が激怒。「マジでその日にキレるポイントが違うから、怒られるか怒られないかは運」とし、対処法として「先輩が見ていないときに、アッカンベーをする」「心の中で山手線ゲームをする」ことを挙げていました。 は先輩が気分屋で、機嫌が悪かったので理不尽にキレられたと思っているようですが、ハンディが所定の場所になければ、店員さんもお客さんも困ることは想像に難くない。は怒られることにものすごい恐怖心があるのかもしれません。「怒ってくる人は敵」とムキーっとなる一方で、自分が同じことをされたらどう思うのか、相手の立場に立って考えることは苦手な印象を受けました。 が飛び込んだプロレスの世界は、上下関係が厳しいと聞いたことがあります。新しい世界に飛び込めば、先輩に注意されることは当たり前。上述したとおり、自分がヤラかして原因を作っているにも関わらず、「相手が悪い」と考えがちなが、先輩からの指摘を素直に聞けるのでしょうか。 これはのせいではありませんが、興業というものはどうしても知名度を重要視する傾向があります。知名度があるという理由で、真面目にコツコツやってきた人よりも、いきなりやってきたが大きな舞台に立ってしまうことを面白くないと思う選手やファンがいる可能性は否定できません。認めてもらうまでには、地道な努力を積み重ねる必要があるかもしれません。 また、と言えば、タメ口以上に遅刻癖があることでも有名で、2023年5月8日放送の『のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)によると、生放送の時は自腹でロケバスをチャーターして、遅刻しないように備えていると話していましたが、遅刻癖は治ったのでしょうか。テレビの世界では、カメラが回っているところで若手を叱責するとパワハラとか老害と言われかねないので、大御所ほどのタメ口や遅刻に対して鷹揚にかまえていましたが、その戦法がプロレスの世界で通用するとは限りません。 にプロレスは無理だ、向いていないと言いたいのではなく、プロレス云々の前に、は団体行動が向いていないんじゃないかと思えてならないのです。 そうはいっても、芸能活動を休止してから1年以上経っても、が忘れられた様子はありません。これは芸能人としてはものすごい才能と言えるのではないでしょうか。を受け入れたスターダムとて慈善事業ではありませんから、に才能もしくはメリットを感じて採用したのでしょう。が周囲に迷惑をかけずに、観客をイライラ、ハラハラさせて魅了するレスラーになる日を楽しみに待ちたいと思います。 仁科友里(にしな・ゆり) 1974年生まれ。会社員を経てフリーライターに。『サイゾーウーマン』『週刊SPA!』『GINGER』『steady.』などにタレント論、女子アナ批評を寄稿。また、自身のブログ、ツイッターで婚活に悩む男女の相談に応えている。2015年に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)を発表し、異例の女性向け婚活本として話題に。好きな言葉は「勝てば官軍、負ければ賊軍」
