【わいせつ偽カメラマン・後編】小声で打ち明けるように「脚フェチだから」と語った被告の〝無反省〟

05 November 2025

送検時の山田被告。事件についてどこまで反省しているのだろうか(’24年11月) 反省が感じられない被告の言葉 「私が娘の部屋に入ると、娘はベッドの上でうずくまって泣いていました。私はベッドの上に腰掛けて、『何があったか話して』と言いながら、話したくなるまでしばらく待ちました」 女子中学生・Aさん(事件当時13歳)の母親は、娘から被害を打ち明けられたときのことをこう話し、怒りをあらわにした。Aさんは自称カメラマンの山田裕三(ひろみ)被告(事件当時55歳)に「写真を撮らせて」と声をかけられて性被害に遭った。 不同意わいせつの罪に問われている山田被告の判決が、11月6日に言い渡される。これまでの公判での山田被告の主張や、Aさんの保護者の怒りの言葉などを紹介する後編だ。 【前編】「どの口が言うのか」…被告が裁判で語った驚きの〝将来〟とは 山田被告はAさんにわいせつな行為をしたとして、’24年11月5日に不同意性交等などの疑いで警視庁池袋署に逮捕され、その後、不同意わいせつの罪で起訴されている。 ’23年7月にもさいたま市内の公園で、やはり「写真を撮らせて」と女子中学生に声をかけ、ポーズを指定すると見せかけて体を触って逮捕。迷惑防止条例違反で懲役1年2ヵ月、保護観察付き執行猶予4年の判決を受けており、執行猶予中の身だった。 検察官からの「保護観察所では性犯罪の再犯防止プログラムを何回くらい受けたのか?」という質問に、山田被告は次のように答えている。 「月に2回は受けていました。ただ、アホだったから、あまり頭に入ってこなかったですね。相手の気持ちになって考えるというのが、すごく難しいと思いました。すごくわがままに生きてきたので。 (刑務所に)放り込んでくれたらなあと考えていました。刑務所に入れてくれれば、もっと早く知識がついていたかもしれません。日本って性犯罪(者への更生プログラムなどの対応)に遅れてるって言われてるじゃないですか。もっと早くいろんなことを知って、病院とかに通院できていればと思いました」 おどけた様子すら見せていた山田被告 保護観察中は、再犯しないようになるべく家から出ない生活をしていたというが、住んでいたアパートの上の部屋の騒音に悩まされ、図書館などに行くようになったと山田被告は主張していた。「そこからおかしくなって、女の子に目がいくようになった」といい、「好みの子が多い」という池袋の『乙女ロード』に足を向けていた。 被告人質問(8月19日・第6回公判)では、山田被告は笑顔で答えることも多かった。「18歳以上に見えて、脚がきれいでおしゃれな子に声をかけていた」と話す被告に、弁護人が「なぜ脚がきれいな人という基準があったのですか?」と質問すると、まるで重大な秘密を打ち明けるかのような口調で突然小声になり、「脚フェチだから」と答えるなど、おどけた様子すら見せていた。 下半身を触られたと訴えるAさんに対し、山田被告は「足は触ったが下半身は触っていない」と主張しているが、捜査段階では「絶対に(Aさんの下半身を)触ってないとは断言できない」と供述していた。「何が変わったのか?」という検察の質問に、このように答えている。 「池袋のアニメショップで声をかけて、公園を回りながら写真を撮った子は何十人もいました。下半身を触った子も10人以上います。ただAさんの調書を見て、この子は触ってないなと思ったので。別にAさんが嘘を言ってるとは思っていません。誰にでも勘違いはあるので」 「ものすごい怒りを感じています」 しかし、冒頭の証人尋問(6月26日・第5回公判)でのAさんの母親の証言にあるように、彼女はひどいショックを受けて、すぐには自分が遭った被害のことを話せなかったのだ。被害のことを話すと、「過呼吸になった」とAさんの母親は証言している。 「娘は眠りが浅くて、怖い夢を見ると言っていました。泣きながら目が覚めることもありました。事件直後は自宅に1人でいるのが怖いというので、私も娘に付き添っていました。犯人に対しては、いま現在も、ものすごい怒りを感じています」(Aさんの母親) 論告弁論(9月30日・第7回公判)で検察官は「未成年者の判断能力の未熟さにつけ込んで、自己の性欲を満たそうとする犯行は卑劣である」などと指摘。「常習性がうかがわれ、執行猶予が取り消されることを考慮してもなお、相当期間の矯正施設への収容が必要」と述べ、「懲役2年6ヵ月」を求刑。 一方、弁護人は「Aさんの年齢についても高校生ぐらいとの認識にとどまり、詳細な年齢確認は行っていなかったものの、中学生以下という認識はなかった」などとして、「無罪の判決が相当であると思慮します」と述べた。 検察官の取り調べのなかで、山田被告は今回の事件のことをこのように述べたという。 「リハビリ中の身にはあまりにも甘美な誘惑だったとはいえ、またこのようなことをしてしまった自分に死ねと言いたいぐらいです」 被告人質問で社会復帰後は、「専門の病院に入院して治療に取り組みたい」と供述していた山田被告。また、弁護人から「将来やりたいことは?」と問われて「NPO法人で、未来の被害者や加害者を減らす運動をやってみたいと考えています」という驚きの抱負も述べていた。 将来はともかく、まずは再び同じ罪を犯すことのないように更生すべきだろう。

肉好きにはたまらない!『ホンジャマカ』石塚英彦がオススメする「私の大好きな飲食チェーン」肉料理編

05 November 2025

イラスト:石塚英彦 今回のテーマは「肉料理」です 皆さん、ごきげんよう。最近、家の物置の脇に住みついたトカゲちゃんに、毎朝、「カゲちゃん」と呼びかけている石塚英彦です。 さて今回も、私のお気に入りの飲食チェーンをご紹介します。私はYouTubeで「石ちゃんねる」というチャンネルをやらせていただいているのですが、より多くの方々の参考になるようにと、チェーン店中心の内容になっております。今回は、石ちゃんねるの撮影でお世話になったお店の中からいくつかご紹介します。 1店目は「かつや」です。数あるメニューの中で私が選んだのは「特カツ丼」。広大な白飯の牧場に、タレの染みた一口大のかつが重なり合うように放牧されています。全体を卵でとじているのに、牧場のセンターには温泉卵が鎮座。少し甘めのタレも食欲をそそり、たまらずかきこんでしまいます。 さらに、お店の方の勧めでとん汁も付けてもらいました。豚の脇に豚。最高の撮影でした。 2店目は「牛角」です。こちらは肉好きにはたまらないお店です。取材時は食べ放題のコースが三つあり、70品コース、90品コース、100品コースと分かれていました。 メニューを見ると70品コースでもスター揃いで充実していますが、私はプライドで90品コースをチョイス。熟成カルビや熟成上ロースステーキのほか、白飯に焼き肉のタレを染み込ませて韓国海苔をちりばめた「カルビ専用ごはん」まであります。 そんななか、お店の方が申し訳なさそうにこう言いました。「食べ放題は70分でラストオーダーの90分制になります」。食事に30分もかけたことがない私には、大した問題ではありませんでした。 昭和37年に生まれて良かったー! 3店目は「焼肉きんぐ」です。その名の通り、焼き肉の王様といえる店です。こちらも食べ放題のコースがいくつかあるのですが、私は中間の「きんぐコース」をオーダー。メインやサイドを合わせ、130品もあります。 きんぐカルビ、炙りすき焼カルビ、壺漬け一本ロース(現在は壺漬けドラゴンハラミ)といったスター選手に、石焼ガリバタライスという名脇役が顔を揃えます。当然ガリバタとは、ガーリックとバターです。私の中では吉川晃司と布袋寅泰に匹敵するコンビです。 メニューにあるお肉はすべてまいうーですが、壺漬け一本ロースは特にインパクトがあります。壺の中からロースをトングで引き出すと、これがまぁ長い。網の上に寝かせると、まるでドローンで撮影したベイブリッジのようです。 ちなみにこの「きんぐコース」、130品食べ放題で3718円(税込み)と十分安いのですが、60歳以上はシニア料金で500円引きになります。昭和37年に生まれて良かったー! 最後は「焼肉ライク」です。まず驚いたのはテーブルの作り。私の母校・横浜市立桜丘高校の図書館のように、一人一人の間についたてが設けてあり、思う存分一人焼き肉が楽しめます。目の前には自分専用の網。ついに我々の夢を叶えてくれました。 お値段もリーズナブルですが、東京の新橋店では「朝焼肉」と題し、バラカルビ、ソーセージ、海苔、わかめスープ、生卵または納豆、ごはんまでついたセットが580円(税込み)で食べられます。しかもごはんはおかわり無料。「焼肉ライク」を通り越して「焼肉ラブ」です。 私のお気に入りの飲食チェーン、ご紹介できなかったナイスな店がまだまだございます。気になる方はYouTube「石ちゃんねる」でご確認ください。 ’62年、神奈川県生まれ。恵俊彰とのコンビ「ホンジャマカ」で活動、「元祖!でぶや」(テレ東系)などのバラエティに加え俳優や声優としても活躍。現在、「よじごじDays」(テレ東系)の金曜MCとして出演のほか、YouTubeやInstagramにも注力している 『FRIDAY』2025年11月7日号より