
フジ・メディア・ホールディングス(HD)は7日、同社及びフジテレビ取締役の安田美智代氏が同日付で辞任したことを発表。安田氏は3月にフジテレビの取締役に就任したばかりだった。会食費用や物品購入について、事実と異なる経費精算を行っていたことが複数確認されたという。同日、都内の同局で清水賢治社長が会見を行った。
元タレント・中居正広氏の女性トラブルに端を発した一連の問題から、役員体制を見直すなど、抜本的改革に取り組んでいた中で発生した事案。このような案件で会見が開かれた理由について関係者は、同局が改革中に起きた一件であるためとした。問題一つ一つに真摯に向き合っていくことを強調し、今後も同様に問題が発生した場合は逐一、会見を開き、清水社長が説明するという。
清水社長は、安田氏の不正経費は2020年から25年までの5年間で約60件、総額は約100万円と明かした。役員に就任した3月以降も何件か発覚していたという。
調査の結果、不正が判明したが、安田氏本人は私的利用でないと主張しているという。辞任に至った決め手は経費申請で「相手先や人数が事実と異なっていた」ため。
今回の事案が芸能事務所やタレントなどと関係あるか問われると「本人は経営企画や新規事業などを担当していた」として「そういう芸能関係とかは一切無い」と即座に否定した。
清水社長は「私としては非常に痛恨の結果」と述べた。