元プロ野球選手の山下斐紹容疑者が名古屋市で公務執行妨害の疑いで逮捕されました。彼は泥酔状態で容疑を否認していますが、過去のトラブルもあり、ネット上で失望の声が広がっています。
愛知県警は8日までに、名古屋市中川区にある居酒屋の敷地内で救急隊員の男性(51)を突き飛ばすなどしたとして、公務執行妨害の疑いで、元プロ野球選手で職業不詳の山下斐紹(あやつぐ)容疑者(32)=千葉市美浜区=を現行犯逮捕した。ソフトバンク、楽天、中日でプレーした経験を持つ一方、昨年にコカイン所持で有罪判決を受けて執行猶予中だった山下容疑者の逮捕が報じられたことで、X(旧ツイッター)では「また捕まったのか」「何やってんの」などと嘆きの投稿が相次いでいる。
「やっていない」と容疑否認
山下容疑者は7日午後10時45分ごろ、名古屋市中川区の居酒屋敷地内で、通報を受けて駆け付けた同市消防局の救急隊員の男性の胸を両手で突き飛ばすなどの暴行を加え、職務を妨害した疑いが持たれている。調べに対し、「知らない。やっていない」などと容疑を否認。当時、泥酔していたとみられる。
山下容疑者は習志野高(千葉)から2011年にドラフト1位でソフトバンクホークスに入団。しかし期待に応えられず、楽天を経て2021年に中日入り。2022年に現役を引退した。
コカイン所持有罪と中日OBの証言
引退後、2024年9月に自身が経営していた名古屋市中区の飲食店でコカインを含む粉末を所持したとして逮捕・起訴された。同年12月20日、名古屋地裁から懲役1年、執行猶予3年(求刑懲役1年)の判決を言い渡された。当時、平手健太郎裁判官は「知人から誘われるがままコカインを使用するようになった」としながらも、「更生する意思を示している」として執行猶予を付けていた。
zakⅡ(当時はzakzak)では2024年12月6日、「山下斐紹をコカイン所持で起訴、トラブル多数の素顔 中日OBが証言、選手・裏方と金銭トラブル『不問にする代わりに引退』」と題した記事の中で、山下容疑者が中日在籍時に選手や裏方などとの金銭トラブルが絶えず、「あちこちから金を借りて返済できずにいた。最後は球団が不問にする代わりに退団を促して引退が決まった」という中日OBや、コカイン所持について「彼と街で会ったが、以前に増して言動のつじつまが合わなかった」「まさか店でコカインを所持していたとは…」という球界関係者の証言を伝えていた。
その「まさか」から約1年後に起きた逮捕劇。ネットの反応は驚きから「またか」という失望に変わっている。
■山下斐紹(やました・あやつぐ) 1992年11月16日生まれ。北海道出身。習志野高(千葉)から2011年にドラフト1位の捕手としてプロ野球ソフトバンクに入団。2017年オフに楽天へ移籍。2021年に育成契約で中日入りして支配下登録されたが、2022年に現役を引退した。
(zakⅡ編集部・井上悟)
