「誰でもいいから!」巨人が桑田氏退団で先発投手を乱獲へ…狙うは「マエケン・則本・柳」トリプル獲得

終戦後は阿部監督の指示で地獄の秋季キャンプを敢行

桑田氏退団で加速

2年連続のセ・リーグ制覇どころか、2年連続のクライマックスシリーズ敗退という屈辱を味わった巨人が、先発投手を〝乱獲〟する方針を掲げている。

「今年先発投手陣はプロ5年目の山崎伊織(27)の11勝が最多で、残りはすべて10勝以下と振るわなかった。昨年まで3年連続で12勝をマークしたエース・戸郷翔征投手(25)は不調もあって8勝9敗とトータルで勝ち越すことさえできず、ほかの先発陣も目立った活躍ができていません。現時点で、来シーズンの先発ローテーションが当確なのは山崎1人という非常に厳しい事態に陥っています」(球団OB)

そこで首脳陣は、FA権行使の可能性がある中日・柳裕也(31)に狙いを定めた。

「今シーズンは3勝5敗と本来の実力を発揮できずに終わりましたが、もともと中日は打線の援護が乏しいことで有名。柳の先発登板時もロースコアの敗戦投手になることが多く、本人は早くからFA権行使を匂わせていました。

事実、中日は昨オフに複数年契約を提示していましたが、本人は単年契約を選択しています。打線の援護が中日より恵まれる巨人に移籍すれば安定した成績を挙げることはまず間違いないでしょう。ただ、本人の不倫スキャンダルが移籍にどのような影響をもたらすかは未知数です」(スポーツ紙野球担当記者)

さらに、日本球界への帰還を宣言した前田健太投手(37)の獲得にも熱心だ。

「家族は今年から日本で生活を始めていますが、元アナウンサーの妻の意向もあって在京球団への入団が濃厚。本人は将来のキャリアを考え、古巣の広島に復帰したい気持ちもあるようですが、巨人に気持ちが傾いていると聞いています」(メジャー球団関係者)

さらには楽天から海外FA権行使を明言している則本昂大(34)もリストアップされている。

「巨人のフロントが補強条件として挙げているのは、とにかく先発投手としての評価ができるかどうか。3人はいずれも先発経験者で、前田には引退後に指導者として球団に残ってもらうというプランもある。柳や則本が獲れなかった場合、オリックスの山岡泰輔(30)を獲得するつもりだったようですが、彼は早々に残留宣言をしたために空振りに終わりました。さらにはソフトバンクの東浜巨(35)の獲得にも乗り出しそうな勢いです」(前出・球団OB)

山岡のまさかの残留宣言に、首脳陣は焦りを隠せないようで……。

「『誰でもいいから先発ができるヤツはいないのか!』と発言する幹部まで現れる始末。生え抜き投手の育成を命題としていた桑田真澄前2軍監督(57)を半ば追い出すように退団させてしまったことも相まって、いつもの乱獲グセが再発しそうです。本気で投手育成のことを考えていた人がいなくなったわけですからね……。名前の挙がった4人も全員30代ですし、このままでは補強どころか投手陣は弱体化してしまいます」(球団スタッフ)

なりふり構わず阪神からの王座奪還を狙う巨人の〝乱獲補強〟は、はたして功を奏すのか。