子どものぬいぐるみに仕込んだ事例も…紛失防止タグ“ストーカー”悪用対策強化法案を閣議決定 未承諾の取り付けが規制対象に

紛失防止タグを悪用し特定の感情を満たすためなどに、位置を特定出来る紛失防止タグの悪用を規制するストーカー規制法の改正案がきょう11日、閣議決定されました。

改正案では、これまで規制の対象外となっていたスマホなどとつないで、位置などを特定出来る紛失防止タグを相手の承諾を得ずに取り付ける行為や紛失防止タグの位置情報を取得する行為が規制されることになります。

警察庁によりますと、去年1年間のストーカー被害をめぐる警察への相談は約1万9500件にのぼり、その中でも、紛失防止タグを悪用して相手の位置情報を取得しストーカー行為を行う事案は去年の370件をすでに上回るペースとなっています。

タグを悪用した具体的な事例としては、2022年に関東地方で離婚調停中に夫に所在を伝えないようにして避難していた妻と子供の面会時に夫が紛失防止タグを入れたぬいぐるみを子供に渡していたケースがありました。

また、2022年に関西地方で被害者の車に紛失防止タグを取り付け、位置情報を把握した上で、自分が運転する車を衝突させた事件なども起きています。

今国会で改正案が成立した場合、公布から20日後に施行されます。

違反した場合は行政処分等の対象で、繰り返し行った場合は、刑事罰の対象となり、少なくとも1年以下の拘禁刑、又は100万円以下の罰金に処するとしています。