
日本テレビアナウンサーの菅谷大介さんが、8日に消化管からの出血により亡くなっていたことが10日、分かった。53歳。同局が発表した。菅谷さんは箱根駅伝やプロレスなど、スポーツ中継を中心に活躍し、バラエティーや報道の現場でも存在感を発揮。2022年にすい臓がんの手術を受けた後も治療と並行して業務を継続した。アナウンス部次長として管理職も務めており、死去の前日まで仕事を行っていたが、突然の急変で帰らぬ人となった。葬儀は近親者のみで執り行われる。
明るいキャラクターと誠実な姿勢でお茶の間に愛された菅谷さんが、あまりにも早くこの世を去ってしまった。
同局によると、菅谷さんは7日夜に勤務を終えて帰宅後、不調を訴え病院へ救急搬送され、その後に容体が急変。翌8日の午後1時6分に息を引き取ったという。アナウンサーとしての最後の仕事は、今月2日の男子ゴルフ「フォーティネット・プレーヤーズカップ」最終日の実況。体調不安を感じさせない、落ち着いた口調で勤め上げた。
菅谷さんは1997年に日本テレビに入社。1年目からプロレス実況を命じられたことから、スポーツ実況を中心に活動した。また同年から人気番組「スーパーJOCKEY」の代表的コーナー「熱湯コマーシャル」に出演するなど、バラエティーでも人気を博した。
看板アナウンサーとして順風満帆に過ごしていたかに見えたが、2021年11月に人間ドックを受診した際に異変を指摘され、翌年1月の精密検査ですい臓がんが発覚。4月に4時間にわたる手術を受け、8月に公表した。抗がん剤を服用しながらも仕事復帰を果たし、23年の箱根駅伝では復路フィニッシュ地点の実況を担当。今年の箱根駅伝では総合優勝インタビューも務めていた。
7月6日付のリレーエッセーでは「アナウンサー30年まであと少し。その時には、どんな仕事をしているのか、ひとつひとつの仕事を大切にしながら、その時を迎えたいと思います」と前向きなメッセージを残していた菅谷さん。この日の「news every.」(月~金曜、後3・50)では、司会を務める森圭介アナウンサー(46)が目を潤ませながら「真面目で優しくてチャーミングな菅谷さんの声が聞けないのは、本当に寂しいです。菅谷さん、ゆっくり休んでください」と呼びかけた。
同局は「2022年にすい臓がんを公表して以降もアナウンサーとしても管理職としても前向きに取り組む姿を直前まで見ていただけに、あまりに突然の訃報に接し、社員一同、ただただ驚くとともに悲しみに包まれております。個人の功績に深く感謝し、ご遺族の皆様に心よりお悔やみ申し上げます」と追悼した。
◆菅谷大介(すがや・だいすけ)1971年11月19日生まれ、千葉県佐倉市出身。国際基督教大学大学院卒業後、97年に日本テレビに入社。同期には馬場典子アナ、蛯原哲アナらがいる。座右の銘は「男に好かれる男になれ」。初レギュラーは97年7月からのバラエティー番組「スーパーJOCKEY」。今年3月までは情報番組「ZIP!」の金曜解説キャスターを努めていた。