
俳優の木村拓哉が12日、大阪市・通天閣で出演した映画「TOKYOタクシー」(21日公開)の通天閣タクシーセレモニーに、主演俳優の倍賞千恵子(84)、山田洋次監督(94)とともに登場。大歓声が飛ぶ中、大阪の“シンボル”を堂々ジャックした。10月20日には東京タワーでもイベントを実施しており、東西のシンボルタワーを制覇した形に。セレモニーに先立って行われた舞台あいさつでは、53歳の誕生日を倍賞の生歌で祝福された。
通天閣の真下、観光客でにぎわう本通商店街。劇中と同じく木村自らが運転し、助手席には倍賞を乗せたタクシーを、沿道に詰めかけたファンが「誕生日おめでとう!」の大歓声で迎えた。
タクシーを降りた木村は自然な所作で倍賞をエスコート。ステージに上がると「まさか通天閣にお邪魔させていただくとは思っていませんでした。非常に驚いています」と見上げた。さらに詰めかけたファンへ目を移し「こんなにたくさんの方にいらしていただけているとは」と、目の前の光景に圧倒されていた。
13日が53歳の誕生日である木村。セレモニーに先立って行われた舞台あいさつでは、劇中で使用されたタクシーをかたどった特製ケーキに加え、倍賞たっての希望でバースデーソング生歌唱のサプライズプレゼントも。「ハッピーバ~スデ~、ディア木村く~ん」と、美声で祝福されると、笑顔で倍賞を抱きしめた。
幼少期には大阪・箕面に住んでいた経験もあり「皆さんのコミュニケーションを耳にしていても、スムーズに自分の中に入ってくるんです」と、プロモーションの舞台となった大阪への特別な思いを吐露。さらに「(コンサートは)グループの時も個人として来ても、大阪は非常に盛り上がる。その代わり、MCに関してはものすごく厳しいですね」と笑わせた。
04年公開の「ハウルの動く城」以来、倍賞との共演が実現した今作を「僕がやらせていただいたキャラクターが、一つ大きな間違いを犯すのですが、そこで終わらず、タクシーのように前に進み続ける、そんなことを感じてもらえたらうれしいです」と柔和な笑顔でアピール。「皆さんで受け取ってほしい」と、願いを込めていた。