《ポスターに謎の“バツ印”》「『キャー』と悲鳴が…」「現場にドバッと血のあと」ライブハウス開店待ちの女性シンガーを “黒づくめの男”が襲撃 状況証拠が示唆する犯行の計画性

10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている

10月16日午前、40代の女性歌手が何者かに襲われた。”黒づくめ”の格好をした犯人は現在も逃走を続けている

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東京都・赤坂の雑居ビルで10月16日午前10時25分ころ、音楽ライブに出演予定だった40代の女性が刃物で襲われた。犯人と思われる男は、犯行後にその場から逃走。現在も警視庁が行方を追っている。

全国紙社会部記者が解説する。

「女性は出演予定だったライブハウスが開くのを待っていたところを突然襲われたとみられています。店の鍵が10時半ごろに開く予定でしたが、その直前に犯行に遭った。被害者は手と脇腹を刺され、内臓に達するほどの傷を負っており、搬送先で治療を受けているようです。

捜査関係者によれば、周辺の防犯カメラに犯人と思われる男が映っており、少なくとも事件の約1時間前から現場付近をうろついていたということです。黒の作業着にキャップ姿で自転車に乗って逃走したということですが、被害者との面識は確認されていない」

白昼堂々起きた事件。現場にはこんな“不穏な痕跡”も残されていた。

「すでに撤去されていますが、雑居ビルの1階共用部に貼られていた被害者が出演するライブの告知ポスターに、黒のスプレーで大きく“バツ印”がつけられていた。警視庁捜査一課は待ち伏せの可能性も含め、殺人未遂容疑で犯人を追っている」

現場となったのは、港区赤坂の中心部。付近にはオフィスも多く、平日は働く人たちで賑わっている。しかし事件が起きたのは日曜日の午前中ということもあり、人どおりは少なかったようだ。近隣のビルテナントの関係者が話す。

ライブの告知ポスターに残された”謎のバツ印”(時事通信より)

ライブの告知ポスターに残された”謎のバツ印”(時事通信より)

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「ちょうどその時間は外にいました。このあたりは土日になると静かなんですが、ここまで叫び声などは聞こえなかった。警察にも『午前中に黒づくめの男を見なかったか』と聞かれましたが、『意識していなかったのでわかりません』と答えた。

ひとつ覚えているといえば、事件が起きるちょっと前の時間に、あのビルの下に女性が1人立っていたことです。周りに男性はいなかったですが、あの女性が被害に遭った方だったのかもしれません」

ライブハウスがあったのは、雑居ビルの地下1階。犯人は女性がビルに入った直後、後ろをつけるようにして近づいたとされている。

近隣で工事をしていた別の男性が当時の様子を語る。

「『キャー』という悲鳴が聞こえたけど、響き渡ったという感じではないね。もう少しくぐもったというか、遠くから聞こえたように感じた。だからまさか、すぐそこで殺人未遂事件があったとも思わなかったの。私はそのあとすぐに現場を離れてしまったのだけど、別の同僚は事件現場にドバッと血のあとがついているのを目にしたみたいだよ。相当、大けがだったんでしょう」

告知ポスターによれば、この日は女性の2人組ユニットと、ゲストのボーカリスト計3名による音楽ライブが開催される予定だった。ポスターには店名が記載されているのも確認できる。

「主演のデュオグループは少なくとも2年前から、定期的に赤坂でライブをしていた。頻度は低かったようですが、SNSなどでライブの告知も行っており、現場のライブハウスはファンにとっては“馴染みの場”だったとみられます」(キー局社会部記者)

被害者が犯人について「面識はない」と語っている一方、現場の様子や犯行の態様からは殺意や計画性も感じられる。はたして、誰がなんのために犯行に及んだのか──。捜査は現在も続いている。

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