雪が積もった草地に現れたのは、丸々と太った巨大なクマ。
倒したのは“箱わな”だ。
重さ約300キロの固定された“わな”を前足で揺さぶり、いとも簡単にひっくり返した。
北海道苫前町で体重400キロほどのクマ
11月11日から12日にかけて、北海道北部の苫前町で撮影された映像だ。
クマは体重400キロほどとみられている。

“わな”の中にはシカの肉が入っていたが、その後“わな”にはかからず立ち去った。
11月に入っても苫前町では複数のクマの足跡が確認されていて、地元の猟友会は警戒を続けている。

豊富町では都市間バスがクマと衝突
こちらは、都市間バスのドライブレコーダーの映像。
15日午後10時ごろ、北海道北部の豊富町の自動車専用道路で札幌発・稚内行きのバスが道路上にいたクマと衝突した。
クマはその後、森の中に逃げ去った。
バスの乗客乗員15人にケガはなかったが、事故の影響で約1時間遅れて稚内市に到着したという。

政府が取りまとめた「クマ対策パッケージ」について協議
「北海道民の安心・安全が確保されるよう、ヒグマ対策の一層の充実・強化に取り組む」(北海道 加納孝之副知事)
各地でクマの出没が相次ぐ中、北海道庁では「ヒグマ対策推進会議」が開かれ、政府が取りまとめた「クマ対策パッケージ」について協議した。

その中で、特に注目されたのが自治体が狩猟免許の保有者を職員として雇う「ガバメントハンター」についてだった。
猟友会からは制度の運用について質問が上がった。
「どういう形で採用するのか、もう少し詳しく教えてほしい。『われわれは どうしたらいいのか』という話を会員から聞いている」(北海道猟友会 堀江篤会長)

その上で早くこの制度を整備し、会のメンバーが駆除の最前線で危険にさらされることを避けたいという声も上がった。
「(将来的には)クマの駆除から猟友会を外してもらいたいと言いたい。クマの駆除は警察や自衛隊に対応してもらえればいい」(堀江会長)
環境省の担当者からは「ガバメントハンターの役割や立場などは今後、順に整理する」と説明があった。
