
いじめ問題を理由に仙台育英高校が出場を辞退した全国高校サッカー選手権大会について、県大会準優勝の聖和学園高校が、全国大会に出場することが決まった。聖和学園が21日、公式ホームページで発表した。
聖和学園では、複数の元部員による飲酒・喫煙問題が明らかになっており、同校は声明で「心よりお詫び申し上げます」と謝罪。そのうえで、日本サッカー協会(JFA)と全国高校体育連盟から、選手権出場の打診を受けたと説明した。
出場を受諾した理由について、学校は次のように述べている。
「大変に難しい判断ではございましたが、熟慮の末、今回の打診をお受けすることといたしました。
宮城県大会に出場した選手をはじめ、サッカーと学業の両立にひたむきに努力してきた多くの部員については、前を向いて全力で戦ってほしいと考え、今回与えられた機会をお受けすべきとの決断に至った次第です」
副校長が取材に回答「きょう付で出場が決定した」
聖和学園三神峯キャンパスの副校長は仙台放送の取材に対し、
21日、実行委員会から「今日付で出場が決定した」と連絡があったと明かした。
出場決定の連絡があった時、サッカー部はプリンスリーグの活動のため校内に不在だったが、間もなく部内で情報が共有されたという。
また、副校長によると、3年生の部員はプリンスリーグの試合を控えていたこともあり、全員が参加しているわけではないものの、県大会決勝の翌日から練習を続け、準備は止めていなかったという。
聖和学園サッカー部で起きていた飲酒・喫煙問題
聖和学園高校によると、複数の部員による飲酒・喫煙行為が今年7月から8月の夏休み期間に発生。
学校側は夏休み明けに事案を把握し、個別指導を実施した。
飲酒などが確認された一部の部員については、退部、休部、または転校したという。
仙台育英は“構造的いじめ”で辞退 大会史上初
一方、県大会を制した仙台育英高校では、3年生の現役部員が1年時から複数部員から不適切な言葉を繰り返し受けていたことが判明。
学校は優勝後、「構造的いじめ」があったと認定し、全国大会の出場辞退を決めた。
辞退は大会史上初めてで、県代表枠の扱いをめぐり、実行委員会が対応を協議していた。