インスタント麺を食べ尽くした3人が徹底討論!「最強カップ焼きそば」をランキング形式で紹介!

安くて旨い「最強のカップ焼きそば 」はこれで決まり!

カップ焼きそば『一平ちゃん』の麺が最強のクオリティな訳

誰もが知っているカップ焼きそばの名ブランド『U.F.O.』『ペヤング』の知られざる美味しさの秘訣を紹介した前編記事はコチラ

――明星食品はいかがでしょうか。

大石 明星食品の最強は『一平ちゃん』でしょうね。

大和 同感です。『一平ちゃん』は’93年のブランド立ち上げ当初はカップラーメンでした。カップ焼きそばが出たのは’95年でしたが、結局いま残っているのはカップ焼きそばだけ。このことからも、いかに傑作だったかがわかります。

神田 生誕30周年のロングセラーですが、『ペヤング』や『U.F.O.』と比べると後発になります。差別化を図ってかなりエッジを立てたのが功を奏しましたね。極細ちぢれ麺の中にソースを練り込み、代名詞のからしマヨネーズによるパンチのある味付けが特徴です。

大和 ″麺の明星″と言われるだけあって、麺のクオリティも素晴らしい。業界では″老化″といいますが、麺は時間経過とともにコシは失われ、ボソボソとした食感になっていきます。

カップ焼きそばは、ガーッとかき込んで食べる人が多いイメージがあるためか、当時メーカーは麺の老化についてあまりシビアに考えていないところがありました。ところが明星食品は、コシとしなやかさが失われにくい麺を開発して、『一平ちゃん』に採用。ゆっくり食べても最後まで美味しく食べられるという、新たなカップ焼きそばを生み出しました。

――チルド麺の大定番『マルちゃん焼そば 3人前』を持つ、東洋水産のカップ焼きそばはいかがでしょうか。

神田 『マルちゃん正麺 カップ 焼そば』(278円)がイチオシです。’19年発売の比較的新しい商品ですが、初めて食べたときは「インスタントの域を超え、店の味に近づいた」と驚きました。ノンフライ麺のもちもち生麺食感が特徴で、揚げ玉も入ってお店の味に迫っています。

大和 僕は『日本うまいもん 富士宮やきそば』(292円)を推します。B-1グランプリ金賞獲得の静岡のご当地グルメを忠実に再現。カップ焼きそばでは珍しい角麺を採用し、ウスターソースと玉ねぎの旨味が感じられ、仕上げのイワシの削り粉が実に美味。

大石 『俺の塩』(254円)が推しです。’97年発売で、カップ焼きそば初の塩焼きそばでした。湯戻し時間は発売当初は3分でしたが、改良を重ねて短くなっていき、いまでは1分。昆布やホタテなど海鮮系の旨味が凝縮された商品で、″水産会社″の東洋水産の実力がいかんなく発揮されています。いまだ、これを超える塩焼きそばはないと思っています。

大和 東洋水産にはコスパ最強クラスの『ごつ盛り ソース焼そば』もあります。麺130gの大容量で、オープン価格ですが、安いと120円ほどで買える。キユーピーからしマヨネーズも付いているし、赤字を疑うほどの低価格です。
ほかにも北海道で絶大な支持を集める『やきそば弁当』(254円)、東北地方で大人気の『焼そばバゴォーン』(254円)など、絶対的エースこそいませんが、タレント揃いという印象です。

コンビニのカップ焼きそばも名ブランドに負けないクオリティ!

――その他のメーカーの逸品は?

大石 セブンイレブン限定、セブンプレミアムの『大盛ソース焼そば 163g』(192円)が僕のイチオシになります。製造は東洋水産。ソースはチルド麺の『マルちゃん焼そば 3人前』に近い配合で、オイルには鉄板で炒ったような香ばしさがある。湯戻し1分は『俺の塩』を、中華スープ付きは『やきそば弁当』と『バゴォーン』を、コスパの高さは『ごつ盛り』を彷彿とさせる。まさに東洋水産の粋を結集したような商品です。

大和 僕もセブンプレミアムが推しですね。付け加える言葉もありません。

神田 私は明星食品が手掛けたローソン限定、3つ星ローソンの『麺大盛り ソース焼そば』(198円)を推します。『一平ちゃん』と同じ極細ちぢれ麺ですが、ソースは練り込まず、代わりに粉末と液体のWソース。小細工なしで麺とソースを味わって、というメッセージを感じます。

大和 ソースのメリハリがしっかりしていて、純粋にソースが旨いと感じられる逸品だと思います。

――結論に参りましょう。

大石 僕の中ではセブンプレミアムの『大盛ソース焼そば 163g』一択です。

大和 『日清焼そばU.F.O.爆盛バーレル』と迷いましたが、セブンプレミアムに一票投じましょう。他社のPBは熱湯3~4分がほとんどの中、熱湯1分。コスパもタイパも高い。

神田 私は焼きそばとしてのクオリティを重視して『マルちゃん正麺 カップ 焼そば』を推したいところ。ただ、お二人が絶賛する理由は理解できます。セブンプレミアムは多めの香味油によるコッテリ感や、付属スープによる味のコントラストとお得感など、差別化と商品企画力が素晴らしい。

3賢人は各々の推し商品をあげ、議論は白熱したが、具材がバラバラでもソース一つでまとまるのが焼きそば。「最強のカップ焼きそば」は東洋水産が製造するセブンプレミアムの『大盛ソース焼そば 163g』にまとまった。今回の議論を参考に、さまざまなカップ焼きそばを楽しんでみてはいかがだろう。

スパイシーな香りと濃厚な甘みを併せ持つ唯一無二のソースが武器の定番商品

『FRIDAY』2025年10月24・31日合併号より