草彅剛「終幕のロンド」が秋ドラマ注目度1位、遺品整理人の物語が共感呼ぶ

草彅剛
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REVISIOの視聴分析で、フジテレビ系「終幕のロンド」が秋ドラマ初回放送の注目度1位を獲得しました。草彅剛主演のヒューマンドラマで、特に女性視聴者から高い注目を集めています。

視聴分析サービスのREVISIOは5日、10月にスタートした秋ドラマの初回放送「注目度ランキング」を発表した。トップに輝いたのはフジテレビ系「終幕のロンド−もう二度と、会えないあなたに−」。続いてTBS系「フェイクマミー」、同じくTBS系日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」がランクインし、特に女性視聴者から高い注目を集めていることが明らかになった。

「終幕のロンド」が視聴者の心を捉えて堂々の1位に

個人全体の注目度ランキングで1位を獲得したのは、草彅剛主演のフジテレビ系「終幕のロンド−もう二度と、会えないあなたに−」(月曜22時)で、注目度は72.0%を記録。特に女性からの注目度は75.5%と高く、SNSでも「涙が止まらなかった」という感想が相次ぐなど、初回から大きな反響を呼んでいる。

2025年秋ドラマ初回放送注目度ランキング

このドラマは、2年半ぶりに連続ドラマ主演を務める草彅が、シングルファーザーとして幼い息子を育てながら遺品整理会社で働く鳥飼樹を演じる。故人と遺族の「橋渡し」をする遺品整理人という仕事を通じて、人の“終わり“と”つながり“を静かに見つめていくヒューマンドラマとなっている。

第1話では、樹が孤独死した女性の遺品整理に赴くエピソードを中心に描き、故人と疎遠になっていた息子に遺品を渡す過程で母親の生前の想いが明らかになる展開に、多くの視聴者が感情移入した様子がうかがえる。

また、中村ゆり演じる御厨真琴のストーリーも同時進行。大企業の跡取りの妻でありながら子どもができないことを姑から責められる真琴の葛藤が描かれ、今後の展開における伏線となっている。

「フェイクマミー」が2位、「母親なりすまし」という斬新な設定

金曜22時枠のTBSドラマ「フェイクマミー」は個人全体の注目度68.3%で2位を獲得。女性の注目度は70.9%、コア視聴層からの注目度は62.9%と、いずれも2位となり、特に女性とファミリー層に強く響いた結果となった。

波瑠

波瑠演じる花村薫は、東京大学卒で大手勤務という輝かしいキャリアを持ちながら、ある理由で突発的に会社を辞めて転職活動に苦戦する元バリキャリ。一方、川栄李奈演じる日高茉海恵は、高校を中退しながらもベンチャー企業の社長として成功し、非公表の娘・いろはを抱えるシングルマザーだ。

正反対の人生を歩んできた二人が、「私の代わりにママとして小学校受験の面接を受けてほしい」という衝撃の“フェイクマミー(ニセママ)契約“を結ぶという斬新な設定が視聴者の興味を引きつけているようだ。

「ザ・ロイヤルファミリー」が3位、競馬を舞台に家族の絆を描く

3位にランクインしたのは、TBS日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」(21時)。個人全体の注目度は66.8%を記録し、世帯テレビオン率は10.7%で1位を獲得するなど、注目度・視聴率ともに高い結果となった。

原作は早見和真氏による同名小説で、競馬の世界を舞台に、夢を追い続ける人々が家族や仲間との絆を通して奇跡を起こしていく物語だ。

妻夫木聡

主演の妻夫木聡は、大手税理士法人に勤めながら人生の岐路に立つ主人公・栗須栄治を演じている。共演陣も佐藤浩市、松本若菜、小泉孝太郎、黒木瞳、沢村一樹といった実力派俳優が脇を固め、今後はSnow Manの目黒蓮の出演も予定されている。

第1話では、栗須がロイヤルヒューマン社の競馬事業部の実態調査を任されるところから物語が動き出し、北海道で出会う人々や再会する元恋人、そして“運命の馬“との出会いが描かれている。

JRAの全面協力によって実際の競馬場で撮影された映像の迫力も視聴者をくぎづけにした要因の一つと考えられる。

若年層から注目を集めたのは「すべての恋が終わるとしても」

視聴質の観点から注目したいのは、テレビ朝日系「すべての恋が終わるとしても」(日曜22時15分)だ。個人全体注目度では13位だったが、コア視聴層の注目度では3位と、若い世代から特に注目されている。

冬野夜空氏の同名小説が原作で、神尾楓珠やなにわ男子の藤原丈一郎など、若い世代に人気のある役者が出演していることが、若年層の視線をくぎづけにした理由だと分析されている。

安定した人気を誇る「緊急取調室」「絶対零度」も健闘

神尾楓珠

世帯テレビオン率のランキングでは、「ザ・ロイヤルファミリー」に続いて、テレビ朝日「緊急取調室」が2位、同じくテレビ朝日「相棒season24」が3位、フジテレビ「絶対零度~情報犯罪緊急捜査~」が4位と、シリーズものの作品が上位を占めた。

REVISIOによると、安定した面白さが期待できるシリーズ作品は、リアルタイム視聴で注視されやすい傾向があるとのことだ。

■REVISIO株式会社 2022年10月1日、TVISION INSIGHTS株式会社から社名変更。人体認識技術によってテレビ番組・CMの視聴態勢データを取得し、BtoB向け視聴分析サービスを提供する。家庭のテレビに、REVISIOが独自に開発した人体認識技術を搭載した調査機器を設置し、調査参加者の視聴態勢を毎秒で自動的に取得。「誰がテレビの前にいて、ちゃんと見ているか」というREVISIO独自の注視データを広告主・広告会社・放送局など国内累計250社以上がクライアント。現在、国内では関東エリア2,000世帯・関西エリア600世帯の地上波全番組の視聴データ、ならびにコネクテッドTVの注視データを提供している。