
銀座の「ラウンジ」で開かれるパーティ
婚活パーティや既婚者パーティなど、リアルな出会いを提供するさまざまなパーティがいたるところで開催されている。大手交際クラブが開いている〝お見合いパーティ〟も存在する。『ユニバース倶楽部』が運営している銀座のラウンジで開催されるイベントだ。
現在、「パパ活」には「パパ活アプリ」が主に利用されている。身分証を登録する必要があるが、誰でも登録できる手軽さからユーザー数は多い。
だが、手軽さの裏にリスクも潜む。かの「頂き女子りりちゃん」が3人の男性から計1億5000万円をだまし取ったのはマッチングアプリが舞台だったが、疑似恋愛をエサにカネを引っ張るという手口はパパ活にそっくりそのまま応用できるものだし、金銭トラブル以外にも、プロフィール写真の詐欺などのトラブル報告は後を絶たない。
誰でも利用できる「パパ活アプリ」の対極にあるのが「交際クラブ」だ。男女ともに面接を受けなければならず、身元の確認は厳格。さらにスタッフのフォローもあるのでトラブルの可能性は低いが、料金はそれなりにかかる。
例えば業界最大手の『ユニバース倶楽部』の場合、最上位の「ブラッククラス」は入会金だけで33万円。そこからさらにセッティング料やデート代がかかるため、富裕層でなければ入会は難しい。また、女性のプロフィールを見て相手を選び、スタッフを介してデートをセッティングしてもらうので、実際に会うまでに手間も時間もかかる点も面倒といえば面倒だ。
「会うまでに手間ヒマがかかる」のはマッチングアプリも同じ。その欠点を埋める存在としてユニバース倶楽部が運営しているのが『ユニバースラウンジ』だ。“交際クラブ版の相席屋”ともいえるリアル出会いの場で、銀座の中心部に店舗を構えている。
照明を落とした落ち着いた高級ラウンジ風の空間にいるのは面接をパスした女性たち。ユニバース倶楽部の女性もラウンジにも登録できるため、一部の人気会員は両方に在籍しているという。男性側も初回は入会登録が必要だ。
土曜の夜に男女30人ずつが集った
『ユニバースラウンジ』が不定期で開催する“パーティ”イベントがある。通常であれば、同店では男性は入場料1万円を支払い、20分ずつ3人の女性と会話できる。気に入った女性とはそのまま外出もOK(外出料は女性によって2~4万円)だ。
だが、パーティイベントでは、参加費1万円で女性と“話し放題・LINE交換し放題で、気が合えば外出も可”。上位クラスの女性も参加し、ユニバース倶楽部・ラウンジ会員、さらにはその友人まで幅広く集まるという。金曜は「クラブナイト」、土曜は「ジャズナイト」と雰囲気も変わるようだ。
会場は立ち飲みスタイルで、飲み放題付き。1時間1万円のボックス席、シャンパン付きのVIP席3万円などのオプションもある。
パーティイベントの開催には、ユニバースラウンジをより多くの人に体験してもらい、認知度を高めたいという運営側の狙いがあるようだ。同店は、内装や雰囲気に相当なこだわりを持つが、写真ではその魅力が伝わりにくい。
普通の出会いカフェと何が違うのか? 男女ともに不安もあるだろう。そこで「まずは来て体験してほしい」との思いから、男性には1万円という破格の価格設定で開放して実際に雰囲気を味わってもらうのだ。
実際にパーティイベントに参加してみると、土曜の夜ということもあって、なかなか盛況だった。入れ替わり立ち代わりで男女それぞれ30人ぐらいずつが参加するのだという。筆者も実際に何人かの女性と話し、アラサーの倶楽部会員の女性など、数人のLINEをゲットすることができた。
「今夜すぐ誰かと飲みたい」「でも変な人はイヤ」――そんなニーズに応えるリアルな場が『ユニバースラウンジ』のような場だといえる。ただ、「相席屋」スタイルの1対1の“お見合い”は、なかなか踏み切れない人も多いのではないだろうか。
今回のイベントのような形式であれば、友達と一緒に参加できるために女性にとっても参加のハードルは下がる。ドタキャンや詐欺リスクの高いアプリより、会員制クラブの主催という安心感もあった。
マッチングアプリに代わる「新しい夜の過ごし方」が定着するのは、もはや時間の問題かもしれない。
【有料版】では筆者が実際に潜入したイベントの様子について詳細にお伝えする。果たして、交際クラブ最大手がリアルで開催する“パパ活パーティ”とはどんな場だったのか——。
