
13歳で妊娠、14歳で娘を出産したのYUKAさん(37)。TikTokで「14歳で母になって20年後…」というコメントとともに投稿された動画は1000万回以上再生され、「リアル14才の母」と反響を呼んでいる。
【衝撃画像】13歳で妊娠、14歳で娘を出産した「リアル14才の母」YUKAさんの当時の写真を全部見る
37歳になったYUKAさんに妊娠がわかった経緯、出産までの道のり、育児と学校の両立などについて詳しく聞いた。(全2回の1回目/続きを読む)
中学時代のYUKAさん (本人提供)
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食欲も体重も増えたけど「成長期だから」と
――妊娠が分かったのが13歳の時だったと。改めて経緯を教えてください。
YUKA 生理が来ないことに気づいたのが妊娠3ヶ月くらいの時で、「あれ、なんかおかしいな」と思ったんです。でも、もともと生理不順もあったので「そういう月もあるか」と特に気に留めることもなくて。
妊娠しているかもしれないと思ったのは、たしか妊娠5ヶ月くらいの時。初めて胎動を感じたんです。お腹がポコポコと動く感覚があって。
――それまでつわりのような症状はなかったんですか。
YUKA ほとんどなかったです。車に乗っている時に一度だけ吐いたことがありましたが、当時は車酔いだと思っていました。
ただ体重はすごく増えましたね。中学入学時は38キロくらいだったんですけど、妊娠してからは40キロ台後半まで増えて。マクドナルドのハンバーガーなんか5個くらい食べるほど食欲がありました。
でも「成長期だから」と片付けられていたんですよね。
――当時、中学校には通っていたんですか。
YUKA 毎日通ってはいたんですが、ちょっと反抗期で授業を受けない時もありました。お弁当を自転車置き場で食べたり、当時流行っていた着メロを携帯で作ったり、そういうことに夢中でしたね。
部活にも入ってなかったし、体育の授業も受けてなかったです。
――お腹は出ていませんでしたか。
YUKA 最初のうちは全然出てなかったと思います。少しずつ大きくなっていたけど、当時友達との噂で「お腹に水が溜まる病気があるらしい」って聞いていたので、「私もその病気なのかも」くらいに思っていました。
妊娠6カ月に検査薬で陽性を確認
――妊娠5カ月の時に胎動を感じて、市販の検査薬などは試しましたか。
YUKA 妊娠6ヶ月の時に検査薬を買って調べたら、陽性反応が出たんです。まさかとは思いましたが、すごく驚きました。検査薬には「偽陽性の可能性もある」と書いてあったので、「確定ではないけど、妊娠の可能性は高いだろうな」と。ただ当時は無知だったので病院に行くという判断はできませんでした。
その足でとりあえず本屋に行って妊娠に関する本を一通り読み、「お腹を守るガードルが必要」と書いてあったので、それだけは常に巻いてました。
両親には妊娠のことを話せなかった
――周りには相談しなかった?
YUKA 友達には話していましたが、みんな「まさか」という感じで。私自身も「なんとかなるだろう」と思っていたんです。
両親は理髪店を経営していて忙しく、なかなか話す時間がなくて。それに反抗期もあって、ゆっくり話せる雰囲気じゃなくて。大事に思われていたからこそ話せなかったというのもあります。
――ご両親はYUKAさんの異変に気づかなかった?
YUKA ご飯の時間以外は接触がなかったので、全く気づかれなかったです。季節的にも服装でお腹を隠せたので、見た目では全く分からなかったと思います。
――妊娠についてお相手には伝えましたか。
YUKA 陽性反応が出た時にはもう別れていて、相手はすでに別の人と付き合っていて。でも一応「妊娠したかもしれない」とだけ伝えました。相手も若かったし、確実に妊娠しているという状況ではなかったので、実感はなかったと思います。
中絶という選択肢は頭になかった
――産むかどうか迷いはなかったですか。
YUKA 正直、妊娠=出産という感覚でした。中絶という選択肢は頭になかったです。
――最終的にご両親に伝えたのはいつ頃だったんですか。
YUKA 誰にも話せず臨月になってしまって……。出産したのは6月30日なんですが、両親が妊娠を知ったのはその1週間前くらいです。
父が最初に違和感を覚えたようで、夜中、私が寝ている間にお腹を見たそうです。翌日母が「妊娠してるんじゃない? おかしいよね?」と。それで慌てて病院に連れて行かれました。
先生に「妊娠しています。臨月です」と言われて両親は頭が真っ白。「そんなはずないよね?」とパニックでした。
――先生はYUKAさんの状況についてなんと言っていましたか。
YUKA 「いつ生まれてもおかしくない状態です。このまま入院です」と言われました。予定日は7月2日でした。
ドラマ『14才の母』と同じ心境だった両親
――出産のことを考えて、不安になることはありませんでしたか。
YUKA 不安はなかったです。自然分娩できるか検査して「大丈夫」と言われましたが、自然分娩がどういうものかもよく分かってなかったんですよね。
看護師さんたちが「スイカが出るくらい痛いよ」とか「陣痛は徐々にくるんだよ」と教えてくれましたが、不思議と恐怖はなかったです。
――ご両親の当時の心境は?
YUKA ドラマ『14才の母』の両親と同じだったみたいです。あのドラマが放送された時に「もうまさしくこれだ」と言ってました。放送前にドラマ関係者から両親に取材の打診もあったそうです。
――病院側は14才の妊婦をすぐに受け入れてくれたのでしょうか。
YUKA 「前代未聞です」と言われましたが、すぐに入院させてくれました。メディアなどから騒がれないように、完全個室で、名札も外されていて、外部の人と接触しないようにしていました。
――他の妊婦さんから何か言われることはありましたか。
YUKA 接触する機会はほとんどなかったです。ただ、少し前に16歳で出産した子がいたらしく、「16歳で出産ってすごく若いね~」と噂になっていました。
――妊娠が確定してからお相手には連絡しましたか。
YUKA 両親も彼と付き合っていたのを知っていたので、すぐに彼の親に連絡しました。
話し合いをして、「結婚できる年になったら結婚する」という形で話がまとまったんですけど、当人の私たちはとっくに別れているし、子どもが産まれてからお互いの環境の変化もあったので関係が続くわけもなくて。出産まで色々とやり取りはありましたが、産後少し経ってからは連絡を取らなくなりました。
――養育費はどうしていたのでしょう。
YUKA 最初の頃はありました。今思えば、彼もどうすればいいかわからなかったんだと思います。お互いに未成年で自分自身で判断できることではなかったので、今彼も幸せな道に進んでいたら良いかなって思ってます。
〈〉へ続く
(「文春オンライン」編集部)