元フジテレビアナウンサー西岡孝洋″タワマンおたく″の素顔 安定した職を捨て不動産投資家に!

慶應大学を卒業後、’98年にフジテレビへ入社。W杯やオリンピックなどの大舞台をはじめ、F1やフィギュアスケートの実況も担当。今年3月に27年間勤めた会社を退職し、49歳で″新人不動産投資家″に転身した

エース級アナウンサー

湾岸エリアにそびえ立つ、巨大なY字型タワーマンション。その異形な建物を背に、男は熱っぽく語り出した。

「これは″トライスター型″っていうんですけど、かなり珍しいんです。この形だと角部屋が増えるんで、買う側としては『来た!』って感じで……。制震と免震のハイブリッドですし、都内では最強の地震対策タワマンと呼べますよ!」

まるで不動産コンサルタントのような解説を続けるのは、今年3月に退職した元フジテレビアナウンサー・西岡孝洋(49)だ。

W杯やオリンピックなど大舞台の実況をはじめ、『めざまし8』のキャスターを務めるなど、男性アナの中でエース級の活躍を見せてきた。安定した職を捨て、50歳を目前に新たな道を選んだ理由は何だったのか。異色のキャリアと″タワマンおたく″の素顔に迫った。

「高校3年生の時にテレビで観た『ドーハの悲劇』で、日本代表がイラクに負けてW杯出場の夢が潰えた瞬間、人生で初めて自分のこと以外で″悔しい″と感じました。しかし、スポーツの才能はないのでサッカー選手になってリベンジはできない……。ならば、スポーツ実況のアナウンサーになって力になりたい、と思い付いたんです」

その想いを胸に、佐賀西高校を経て慶應大学を卒業後、’98年にフジテレビへ入社。しかし、厳しい現実が待ち受けていた。

「先輩から『お前はスポーツ実況に向いていない』と指摘されました。声に迫力があるわけでも、描写力に長けているわけでもない。プロ野球でたとえれば160㎞/hの剛速球投手ではなく、自分は変化球ピッチャー。だったら別のやり方を探すしかないと、必死にもがきました」

そうして西岡が見出した自身の強みは、「見えないものを見せる」実況だった。

「画面に映っていることをそのまま話すだけなら、訓練すれば誰でもできる。その裏にある『見えない意図』をどれだけ伝えられるかが腕の見せどころです」

その技術が磨かれたのがF1中継だった。猛スピードで周回するマシン。映し出される映像に説明などついていない。

「『今8番手のマシンが映りました』で終わらせない。8番手のマシンが映し出された瞬間、コンマ1秒で″おそらく距離が詰まっているから撮られているんだ″と意図を読み取り、『このレースで熾烈な順位争いです!』と物語を紡ぐ。常に喋りながら意味を考え、視聴者に提示しなければなりません」

’14年には、W杯の実況と、『すぽると!』MCを同時にこなすなど、アナウンサーとしての絶頂期を迎えていた。誰もが羨むキャリアだが、西岡は悩んでいた——。

「望んでいた仕事をしているはずなのに、どこか満たされない自分がいました。毎日アスリートを取材していたら、『現状維持は退化ですよ』って皆言うんです。自分は現状維持、つまり退化しているんだなとそこで気付きましたね」

そして今年3月、27年間勤めたフジテレビを退社し、新たなスタートを切ったのだった。

11月14日発売の『FRIDAY11月28日・12月5日合併号』と有料版『FRIDAY GOLD』では、退社を決意した理由や不動産投資家としての歩みを赤裸々に語っている。

詳しい内容・複数の写真をご覧になりたい方はコチラ↓

『FRIDAY』2025年11月28日・12月5日合併号より