
俳優片岡亀蔵(かたおか・かめぞう)さん(本名片岡二郎=かたおか・じろう)が24日、東京都足立区で発生した火災により死亡した。64歳。知人宅を訪ねていたとみられる。
松竹も同日、亀蔵さんの訃報を発表し、葬儀などは決まり次第発表するとした。亀蔵さんの最後の舞台は25年10月名古屋・御園座「京鹿子娘道成寺」「鼠小紋春着雛形」だった。
亀蔵さんは5代目片岡市蔵さん(91年死去)の次男で、65年に本名で初舞台を踏んだ。69年に4代目片岡亀蔵を襲名し、95年に名題昇進した。
時代物、世話物、新作などジャンルを問わず、敵役から老け役、滑稽味のある役など幅広い役柄をこなし、存在感のある確かな演技力で舞台の脇をしっかりと固めるベテランの俳優として活躍した。風格とよく通る声を持ち、味わい深い演技で舞台を盛り立てていた。
12月は京都南座「吉例顔見世興行」に出演予定だった。