ついに“未来の夫”が来日し、物語が大きく動き出した。NHK朝ドラ「ばけばけ」。小泉八雲の妻セツがモデルのヒロイン・松野トキを演じるのは高石あかり(22=写真)で、八雲がモデルのレフカダ・ヘブンを演じるのはトミー・バストウ(34)だ。
「ばけばけ」の初回世帯視聴率は16.0%(関東地区=ビデオリサーチ調べ)で、前作「あんぱん」(初回15.4%)を上回る幸先のいいスタートだったが、以降は緩やかに下降線。一時は14.0%まで落っこちたが、第5週(10月27~31日)の平均は15.4%となっている。
「松野家のやりとり、キャラクターに対して好き嫌いが分かれてしまっているようです。池脇千鶴さん演じるトキの母は《優しさがにじみ出ている》と人気キャラ。ですが、小日向文世さん演じる“おじじ様”には《ウザい》という声も。《おじじ様とトキの父を見続けるのがしんどい》なんて声もあり、それが視聴率の停滞に影響しているのかも」(エンタメサイト編集者)
父親が“山師気質”で、家族に迷惑をかけるのは“朝ドラあるある”。だが、「ばけばけ」は甲斐性なしのトキの父・松野司之介(岡部たかし=53)だけでなく、口うるさくプライドばかり高いおじじ様も。視聴者としては《嫌悪感倍増》か。
「もっとも、その2人の生きざまが強烈だからこそ、トキの懸命に生きる様子が際立ってくるわけです。高石さんは表情がとっても豊かで、見ていてとにかく楽しい。まあるいおでことまあるい頬が子どもっぽいけれど、生命力の強さみたいなものも感じさせて、つい応援したくなります」と話すのは、ドラマウオッチャーで芸能ライターの山下真夏氏だ。
高石は2014年に芸能界入り。19年に本格的に女優活動をスタートさせ、以降、コンスタントに映画やドラマに出演。「ばけばけ」ではオーディションで2892人の中から選ばれた。
「コメディーセンスもあるのが頼もしいですね。岡部さんや小日向さんとのやりとりでもそれを感じましたが、先週からの旅館シーンでの生瀬勝久さんと池谷のぶえさんとの共演で確信に変わりました。池谷さんは舞台に出演されると実に巧みに観客を笑わせる。もちろん生瀬さんも。髙石さんもこの2人に負けず堂々と、そして絶妙な間合いで笑いを操っています」(前出の山下真夏氏)
旅館の主である花田平太を演じるのが生瀬で、妻のツルが池谷。共にコメディーを得意とする百戦錬磨の役者だ。
「現時点のヘブンは何かと文句が多く、大声で怒鳴るので、視聴者の好感度は高くはない。《嫌い》というレビューもあります。でも、視聴者がヘブンに感じるだろう不満を、花田夫婦がセリフで代弁してくれるおかげで、視聴者もちょっとすっきりしているのでは。花田夫婦は継続視聴を支えているいい“スパイス”。ヘブンが旅館を出た後も出番があればいいんですが」(スポーツ紙芸能デスク)
朝ドラにはサブキャラが嫌われるほどヒロインが輝くという“ヒットの法則”もある。いずれトキとヘブンは恋に落ちるわけだから、見どころはこれから。数字的にはぐずついている今の状況を打破できるか。
◇ ◇ ◇
髙石あかりの“過去”についてもっと知りたいなら、【関連記事】は必読だ。