
カメラの方を向くと、まぶしそうに顔をゆがませた男。
タイ人の少女を自身が経営する店に雇い入れ、マッサージなどの接客業務をさせたとして逮捕された細野正之容疑者(51)です。
少女の年齢は12歳。
なぜ遠いタイから来て日本で働かされていたのでしょうか。
被害少女は「母から『日本で一緒に仕事をするよ』と言われ、短期滞在で入国し、マッサージ店に向かった」と供述しています。
2025年6月に母親と来日し、働きながらマッサージ店の台所で寝泊まりしていたといいます。
しかし、母親が「働きながら待っていて」と言い残し、翌月に1人だけ帰国。
少女は約1カ月間働き、売り上げのすべては細野容疑者のもとへ。
そして店の取り分を引いて、母親の関係する口座へ送金していたということです。
「タイの中学校に通いたいと思い、出頭は怖かったが入国管理局に1人で行き『タイに帰りたい』と言った」という少女の訴えで事件が発覚。
警視庁は、事件の背景に仲介業者を通じて“人身取引”が行われたとみて捜査。
摘発した人身取引事案としては最年少で、警視庁は「人権を無視した悪質な事案で、少女の安全な帰国に向けた支援を行う」としています。