日本の伝統食「干物」が危機に直面しています。今年、干物製造業の倒産件数が急増し、特に販売不振が深刻な問題となっています。東京商工リサーチによると、2023年9月までに倒産した企業は6件に達し、そのうち5件が販売不振を理由としています。
神奈川県鎌倉市では、地元の魚屋や専門店が次々と姿を消し、地域の食文化が脅かされています。創業200年以上の専門店も、仕入れ価格の高騰や人手不足に苦しみ、売上は年々減少。新鮮な魚を求める客が集まる朝市でも、価格の上昇が影を落としています。
「適正価格をつけるとどうしても高くなってしまう」と語る店主の声が、業界の厳しい現状を物語っています。特に、コスト高が経営を圧迫し、観光客を呼び込むための工夫が求められています。今後も日本の伝統的な食文化を守るために、様々な取り組みが必要とされています。
都内の居酒屋でも、仕入れ価格が倍増し、メニューの値上げが避けられない状況。ホケ定食の価格は、以前の1280円から1680円に上昇しました。安くて品質の良い魚を求めて、仕入れ先の変更や新たなメニュー開発が急務となっています。
このままでは、日本の伝統食「干物」が消えてしまう危機が迫っています。業界全体が立ち上がり、未来を切り開くための迅速な対応が求められています。
