クリスマス寒波の襲来で日本海側を中心に大雪となっています。
関東でも積雪が1メートルを超えた場所があり、各地で警戒が強まっています。
屋根から次々と落ちてくる雪。
落下はなかなか収まらず、滝のように落ち続け、目の前に雪が積み上がりました。
危険な落雪の様子が撮影されたのは、積雪が43cmに達した福島・南会津町。
動画を投稿した観光物産協会は、こうした落雪は命に関わる恐れがあるとして、建物の近くを歩く際は屋根に積もる雪の状況を確認し、十分に距離を取るよう呼びかけています。
各地に大雪をもたらしているのは、クリスマス寒波です。
雪が降りしきる中、ヘッドライトをつけて走行する車。
青森市内ではホワイトアウトが発生し、ライトなしでは対向車が確認できない危険な状況となりました。
穏やかな光景から吹雪へと変わったのは秋田・横手市。
車は十分に車間距離をとって走行し、歩行者はフードをかぶって雪をしのいでいました。
23日は全観測地点の約7割の633地点で冬日となる寒い1日となりました。
最低気温が氷点下7.8度の熊本・阿蘇市では「目と口が凍ってました。やばかった。でもママの怒鳴り声で起きました」といった声が聞かれました。
北海道・美瑛町を走っていた車のドライブレコーダーが捉えたのは、雪にタイヤを取られたのか、道の先に落ちかけている車です。
さらに走っていると、前方から迫る赤いトラックの後ろから来た車が突然スリップし、目の前へ。
危うく正面衝突するところでした。
目撃者:
今までで一番恐怖を感じた瞬間。北海道の道、比較的広いけど、冬になると雪で脇がかなり狭いので、本当にギリギリ。やばいやばいやばいって身の危険を感じた。
23日は関東でも今シーズン初めて積雪が1メートルを超えました。
群馬・みなかみ町藤原の男性は「今年一番の雪だね。ここ(膝下)まであるから、50cmぐらい」と話しました。
道路は除雪車が雪をかき分け、やっと通行できる状況でした。
群馬県内では、温泉街にも雪景色が広がっています。
積雪が54cmに達した草津温泉では、湯畑と雪のコラボレーションを観光客がカメラに収めていました。
しかし滑りやすい路面には油断禁物です。
訪れた男性も「ヒヤッとしました」と話していました。
一方、困ったことになっているのが群馬・嬬恋村の万座温泉スキー場です。
1980年代後半に一世を風靡(ふうび)した映画「私をスキーに連れてって」のロケ地として知られ、昨シーズンはスキー客ら約6万人が訪れました。
しかし、今シーズンはというと、ゲレンデに雪があるにもかかわらず動いていないリフトがありました。
今シーズンは5本あるリフトのうち4本が運休。
14本ある滑走路コースも2本のみとなっています。
その理由の1つが、銅線泥棒の影響。
2024年9月、リフトにつながる銅線ケーブルなどが盗まれ、4本のリフトが運行不能となったのです。
男性:
売り上げが今稼ぎ時なのに、売り上げがなくて大変そう。
コースの減少に従い、中学生以上のリフト1日券も5500円から3000円に減額するなど、書き入れ時のスキー場にとっては大打撃です。
「イット!」の取材に担当者は「営業的な機会損失は未知数」と回答。
その上で、「4本のリフト再開のめどは立っていないものの、頑張って営業を続ける」としています。
このクリスマス寒波に続き、26日以降には年末寒波も襲来する見通し。
仕事納めのころには、新潟などで警報級の大雪の恐れがあり、規制などの際には交通障害に注意が必要です。