京阪電鉄は、車両の更新や社員の待遇改善のため、来年(2025年)10月から運賃を平均で12%余り、値上げすることを決めました。
30年ぶりの値上げとなります。
京阪電鉄は、来年10月からケーブルカーを除く、全線で運賃の値上げをすることを決め、国土交通省に申請しました。
それによりますと平均の値上げ幅は12.4%で、初乗り運賃については、▼京阪線は現在の170円から180円に、▼大津線は170円から200円にそれぞれ引き上げます。
消費税率の引き上げによるものを除いた運賃の値上げは、30年ぶりとなります。
値上げの理由について会社では、▼人口減少やリモートワークの普及で旅客収入が減少する一方、▼車両の更新や社員の待遇改善などに必要な費用の増加が見込まれるためとしています。
今回の値上げによって、年間でおよそ45億円の増収が見込まれるということです。
京阪電鉄の山口淳 経営企画部長は、「鉄道事業への投資をこれまで抑制していたが、計画的に行う必要がある。安全で安心な旅客輸送サービスの提供を行うため、不足する費用の一部のご負担をお願いしたい」と話していました。
関西の私鉄では、去年(2023年)、近鉄や南海電鉄でも運賃を値上げしています。