世界最高峰の格闘技団体「UFC310」が7日(同8日)に米国・ラスベガスのT-モバイル・アリーナで開催。メインイベントでは元RIZINバンタム級王者の朝倉海(31=JAPAN TOP TEAM)がフライ級王者のアレッシャンドリ・パントージャ(ブラジル)に挑戦したが、2Rにバックチョークで失神負けを喫した。日本人初そしてアジア人初の男性UFC王者誕生とはならなかった。
いきなりタイトルマッチでのデビュー戦も厳しい現実が待っていた。1ラウンドの序盤にテイクダウンを奪われる場面もあったが、スタンディングになると相手の打撃を被弾しながらもスピードのある打撃を見せていた。2ラウンドは、いきなりバックを取れてピンチに。そのままテイクダウンを奪われてバックチョークで失神負けを喫した。
試合後にはぼう然の表情を見せてセコンド陣に謝る姿もあった。
海は昨年末にRIZINバンタム級王座を獲得後、今年6月に同王座を返上すると同時にUFC挑戦を発表。いつUFCデビューするのか大きな注目が集まっていた中で、海のUFCデビュー戦は異例のタイトルマッチ。デビュー戦でタイトルに挑戦するケースは極めて珍しく、国内のみならず世界中に衝撃が走る大注目かつ歴史的な一戦がマッチメークされた。
“異例”の待遇についてダナ・ホワイト代表は「誰も彼と闘いたがらなかったからだ。だけど怖いものなしのパントージャは“やる”と言った」と明かし、日本人選手のUFC世界王座挑戦は、2015年4月の「UFC186」で世界フライ級王者デメトリアス・ジョンソンに敗れた堀口恭司以来となった。
7年半ぶりのフライ級での試合となったが「いつもよりも練習をしていて、海外からトレーニングパートナーを呼んで毎日練習しています」と万全をアピール。
「UFCフライ級を再び偉大なものにするためにここにいる!」と口にしていたが、厳しい結果となってしまった。
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